5月11日、2006年ワールドカップの覇者であるアズーリの代表候補30名が発表された。

ファンからメンバー入りを期待されていたフランチェスコ・トッティやアントニオ・カッサーノらの名前はなく、今大会の欧州予選と直近の親善試合のメンバーが反映されたほぼ順当なものとなった。このサプライズ要素がほぼゼロの候補メンバーは、アズーリファンからすれば若干残念ではあるだろう。私もその一人である。ただ、なんだかんだ言いながらも気になって仕方がなく、本大会に臨むメンバー発表を待ちきれないので23名を予想してみたい。

まずGKだがここは簡単だ。

不動の守護神ブッフォンに、デ・サンクティス、マルケッティ。この3名で間違いない。ブッフォンもその実力を認めたシリグだが、今大会にはまだ早い。

続いてDF。こちらは5/2発表のメンバーからレグロッタッリェが外れたことで読みやすくなった。

レギュラーと見られる、ザンブロッタ、カンナヴァーロ、キエッリーニ、グロッソに、その控えとしてマッジョ、ボヌッチ、ボッケッティ、クリッシトが選ばれるであろう。私はコンフェデレーションズカップと同数の8名と読んだ。パレルモで結果を残しているカッサーニも両サイドで起用出来るため面白い存在だが、オプションのシステムとしてリッピが3バックを考えていることを考慮すると、ディフェンスラインでも中盤でも使えるボッケッティが優位ではないだろうか。

次はMFだがここからは難しくなる。これまで重宝されてきた選手のフィジカルやメンタルコンディションにブレが生じているからだ。

そんな中、まず間違いない言えるのが、ピルロ、デ・ロッシ、カモラネージ。これにマルキージオとパロンボを加えた5名までは恐らく当確であろう。さらに、今シーズン大きく成長したモントリーヴォ。そして、クラブでは満足なシーズンを送れなかったが、ベンチにいても戦え、経験も豊富なガットゥーゾが選ばれるのではなかろうか。日本代表で言うところの“川口能活枠"である。

また、このセクションに存在する、カンドレーヴァやコッスなど活きの良いジョカトーレについても触れておきたい。特にカンドレーヴァは不調を極めるユヴェントスにおいて、闘争心溢れるプレイと安定感のあるパフォーマンスを見せており筆舌に値する。対してコッスは3月に行われたカメルーンとの親善試合である程度の結果を残したが、その直後からクラブでのプレイ内容において多少だがネガティブな変化が感じられる。テクニシャンながらハードワークを厭わない点が彼のストロングポイントであったが、そのハードワークの量が減少し、王様のような振る舞いをすることが多くなってしまった印象だ。その点、カンドレーヴァは相変わらずフレッシュ且つ、自己犠牲の精神溢れるプレイを継続しており、起用出来るポジションがほぼ同一であることから考えれば、カンドレーヴァの方が23名枠に滑り込む可能性は高いはずだ。

最後にFW。GKで3名。DFで8名。MFで7名枠を使っているのでここは5名の計算だ。私は確定的なジラルディーノ、ヤクインタ、ディ・ナターレにボッリエッロとロッシが加わると予想する。

パッツィーニはジラルディーノとプレイスタイルがやや被る。そう考えると、より戦術的に柔軟性のあるボッリエッロの方が用途があるのではないだろうか。クワッリャレッラとロッシの比較では、わざわざこのタイミングで追加招集したロッシが有力か。個人的にも、そんなロッシには、同じ姓を持つ偉大な先輩パオロ・ロッシのようなラッキーボーイとなって欲しいと期待している。

GK
ジャンルイジ・ブッフォン (Gianluigi BUFFON) ユヴェントス 1978.1.28
モルガン・デ・サンクティス (Morgan DE SANCTIS) ナポリ 1977.3.26
フェデリコ・マルケッティ (Federico MARCHETTI) カッリャリ 1983.2.7
DF
レオナルド・ボヌッチ (Leonardo BONUCCI) バーリ 1987.5.1
ドメニコ・クリッシト (Domenico CRISCITO) ジェノア 1986.12.30
サルバトーレ・ボッケッティ (Salvatore BOCCHETTI) ジェノア 1986.11.30
クリスティアン・マッジョ (Christian MAGGIO) ナポリ 1982.2.11
ファビオ・カンナヴァーロ (Fabio CANNAVARO) ユヴェントス 1973.9.13
ジョルジョ・キエッリーニ (Giorgio CHIELLINI) ユヴェントス 1984.8.14
ファビオ・グロッソ (Fabio GROSSO) ユヴェントス 1977.11.28
ジャンルカ・ザンブロッタ (Gianluca ZAMBROTTA) ACミラン 1977.2.19
MF
ダニエーレ・デ・ロッシ (Daniele DE ROSSI) ローマ 1983.7.24
リッカルド・モントリーヴォ (Riccardo MONTOLIVO) フィオレンティーナ 1985.1.18
アンジェロ・パロンボ (Angelo PALOMBO) サンプドリア 1981.9.25
クラウディオ・マルキージオ (Claudio MARCHISIO) ユヴェントス 1986.1.19
マウロ・ヘルマン・カモラネージ (Mauro German CAMORANESI) ユヴェントス 1976.10.4
ジェンナーロ・ガットゥーゾ (Gennaro GATTUSO) ACミラン 1978.1.9
アンドレーア・ピルロ (Andrea PIRLO) ACミラン 1979.5.19
FW
アルベルト・ジラルディーノ (Alberto GILARDINO) フィオレンティーナ 1982.7.5
アントニオ・ディ・ナターレ (Antonio DI NATALE) ウディネーゼ 1977.10.13
ヴィンチェンツォ・ヤクインタ (Vincenzo IAQUINTA) ユヴェントス 1979.11.21
ジュゼッペ・ロッシ (Giuseppe ROSSI) ビジャレアル (スペイン) 1987.2.1
マルコ・ボッリエッロ (Marco BORRIELLO) ACミラン 1982.6.18

以上が私が予想した、本大会へ臨む23名の選手だ。

文中では触れなかったが、シモーネ・ペーペだけは読めなかった。彼はリッピが寵愛してやまないサイドアタッカーだが、運動量こそあるものの、突破力、チャンスメーク力等どれも平凡で、ワールドカップで戦えるレベルにはないというのが私の見解だ。仮に彼が23名に滑り込んだならば、リッピが南アフリカ大会において犯した最初のミスとなるだろう。

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