Japan
0
0-1
0-1
2
Cote d'Ivoire
得点者
13'
80'
闘莉王(OG)
K・トゥレ

「仮想カメルーン」と銘打ち、コートジボワール戦に臨んだ日本代表であったが、収穫を探すことが極めて難しいほどの体たらくに終わった。

監督の岡田武史は「守備の連動性」、「ボールを奪ってからの攻撃面」を再確認したかったようだが、この試合内容では、サポーターも不安感が増したことだろう。

守備面では、イングランド戦で見せた、“気持ちを前面に出すディフェンス”の継続が期待されたが、数日前の自分達を完全に忘れてしまったのか、局地戦での厳しさは著しく減退。相手のフィジカルに圧倒されたという面はあるかもしれないが、数名の選手を除いて、1vs1の場面で消極的なプレイが目立った。試合後に、指揮官は「前半戦の守備はある程度計算出来た」と語っていたが、合格点を与えることは正しい判断ではないのではないか。

一方、攻撃面は、前の試合に引き続き、バックパス、横パスの繰り返しで、時折、縦パスを入れては簡単にボールを奪われるというシーンが連続。コートジボワールはカメルーンと違い、ボールを失うと、一度引いてからブロックを作る選択を率先的に取るため、なかなかフリーを作ることが難しい相手であったことは事実だが、本大会でも「ビハインド状態から相手の守備陣を崩す」という状況が起こることは十分に考えられるため、選手交代やシステム変更を含め、全員の意識が攻撃モードへと移行させるスイッチを選手個々が共通認識する必要があるだろう。後半戦に入ると、コートジボワールが運動量を落としたこともあり、ボールは回せていたのだが、仕掛ける選手が皆無。後半途中から出場した玉田のドリブル突破には少し期待感を持てたが、周囲が彼に追随してこないようではダメだ。単純に「前線の数を増やす」という安易なものではなく、「こういう状況になったらこうしよう」という意思疎通が試合内で取れない限り、困難を克服することは難しい。後半31分には、中村憲剛のスルーパスに中村俊輔が飛び出すというアクションがあったが、少なくとも、チャレンジパス、チャレンジドリブルの回数を飛躍的に増加させなくては話にならない。

そして、最後に気になった点は、後半21分にディンダヌのタックルを受けて右膝を負傷した今野の状態だ。検査結果がいつ発表されるかはわからないが、未だに高地にアジャスト出来ずにいる内田に代わって、レギュラーを掴みかけたかと思われた矢先の負傷。顔を手で覆いながら担架で運ばれていった彼の姿を見ることは心苦しかった。大怪我になっていないことを祈りたい。

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