2010年12月26日(日) - ブキット・ジャリル・スタジアム(クアラルンプール/マレーシア)
Malaysia
3
0-0
3-0
0
Indonesia
サフィ
アシャリ
サフィ
61'
68'
73'
得点者








東南アジアの6カ国+予選を勝ち抜いた2カ国で争われるスズキカップはいよいよクライマックス。決勝もホーム&アウェイの2試合を行い、その合計の結果で勝敗が決まる。

そしてファーストレグを制したのは、ホームで戦ったマレーシア。しかも、インドネシアを相手に3-0と完封の上大きく差を付けての勝利であった。グループリーグの対戦ではジャカルタで1-5と屈辱の敗戦を喫したが、この大事な試合でリベンジを達成した格好だ。

結果だけではなく、内容も終始マレーシアが一枚上手だった。その鍵は相手の武器である攻撃力を抑えたことである。インドネシアの攻めはとにかく縦に早い。それを完璧に読み、

「FWの足元に入ってくる楔のパスに対してはチェックに行き過ぎず、中盤と連携を取って対応し、後方に大きなスペースを作らない」

「相手選手の前方のスペースに送られる縦パスを読み、積極的にインターセプトを敢行する」

「ドリブル突破してくる可能性が高いため、必ずチェックとカバーの関係を作って数人で対応して追い込み、横に繋いだところを狙ってカットする」

という約束事を守りつつ、攻守の切り替えを速く行いセカンドボールを支配。中盤の優位性を保つとともに、最終ラインも長いボールに集中して対処し、相手の攻撃陣を封じた。

観客席からレーザー光線が照射される中、53分にインドネシアのGKマルクスがゲームを続けられないと抗議し、家本主審が試合を中断するという出来事が起こった。

そして数分の休憩を挟んで試合が再開されると、この隙に付け込みマレーシアは先制点を奪取することに成功する。右サイドでボールを持ったイドランが、ゴールラインぎりぎりでドリブル突破を敢行。マーカーのママンを振り切ってカットインし、中央へパスを送る。それをエースのサフィがゴールに決めた。

これで集中力を失った相手に対し、マレーシアは立て続けに得点を重ねていった。68分にはまたイドランが先ほどと同じような形で右サイドを破り、送られたパスを交代出場のアシャリが決めて2点目。73分にもマハリのアーリークロスをサフィがフリーでヘディング、得点王に近づく今大会4点目のゴールをあげた。中断があったためロスタイムは8分という長さとなったが、雑なプレーに終始するインドネシアの攻撃を防ぎ切り、勝利を決定付けた。この結果で、マレーシアは3点という大きなリードを持ってジャカルタに乗り込むこととなった。

インドネシアにとっては今大会で一番苦戦した試合であったに違いない。ここまでC・ゴンサレスやリドワンが試合から消され、得点の匂いすらしない内容になるとは思ってもいなかっただろう。しかもグループリーグで大勝している相手に。

ひとつ言えるのは、ここまで順調に駒を進めてきたインドネシアは「同じやり方が成功し続けてきた」ということ。つまり手の内が完全にバレている上、今回の試合で止め方を学習されてしまっている。コンディションもマレーシアに比べて良くはなかった。3日後に行われるセカンドレグでは、相手の守備に対して如何に多くのオプションが使えるかが鍵となるだろう。

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