2010年12月29日(水) - ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(ジャカルタ/インドネシア)
Indonesia
2
0-0
2-1
0
Malaysia
ナスハ
リドワン
72'
88'
得点者
54'

サフィ



12月1日に開幕したスズキカップはついに最後の試合となる決勝セカンドレグが開催された。ファーストレグを3-0と制していたマレーシアが、得点差を縮められながらもリードを守り、逃げきることに成功。大会初優勝を飾った。

しかし、今日のマレーシアは決していい内容ではなかった。

ファーストレグで見せたような組織的な守備は見られず、中盤のマークはルーズで連動せず。序盤こそあわよくば一点を取ってやろうという強気なプレスも見られたが、しばらく経つと自陣に引きこもってしまった。ボールホルダーに対するアプローチが遅い上、カバーリングの動きも鈍く、決定的な縦パスや精度の高いフィードを何度も入れられてしまっていた。

だが、そこでチームを救ったのは最終ラインとゴールキーパー、エースのサフィ。 ファフミは18分にパンチングが小さくなってしまったことで結果的に相手にPKを与えてしまったが、フィルマンの甘いシュートを完璧に止めて失点を防いだ。また最終ライン、特にセンターバックの二人は入ってくるロングボールに集中して対処し、体を張ってゴールを守った。中盤の不甲斐なさを最後方でなんとかカバーした格好であった。そして54分、押される展開の中からサフィがロングボールで裏に飛び出し、弾丸シュートをゴールに決めた。苦しい状況で気を吐き、先制点を奪取することに成功したのである。

72分にはクロスをブロックしたボールがバイタルエリアにこぼれ、それを拾われてブストーミにシュートを許し、ファフミが弾いたところをナスハに押し込まれて同点に。さらに88分にはリドワンにカットインから強烈なシュートを決められて逆転されてしまったものの、ファーストレグでの大きなリードと先制点があったことによって、グループリーグの時のようにズタズタにされることはなかった。 そして2-1のまま試合を終えることに成功。1996年の大会創設以来、マレーシアが8回目の挑戦で念願の優勝を飾った。

インドネシアにとっては、とにかく序盤のPK失敗が痛かった。今日のマレーシアの出来を考えれば、早いうちに先制点を取りさえすればガタガタに崩れていく可能性もあった。

しかし最初の大チャンスを生かせなかったことにより、最初の得点は72分まで待たなければならず、あろうことか失点まで受けてしまった。調子に乗れた時間帯が僅か20分では、ノルマだった大量得点は望めまい。ファーストレグでの無駄な失点の繰り返しといい、自分たちでチャンスを何処かに放り投げてしまったような決勝戦であった。

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