土曜日のナイトゲームで行われたミラノデルビーは、首位ミランを勝ち点差2でインテルが追うという展開での直接対決という事もあり、世界中から大きな注目を集めていた。そしてデルビーに拍車をかけたのが、前ミラン監督であるレオナルドが、インテルの指揮官に就任して初めてデルビーを迎えたという事。現地のミラニスタの反応に注目が集まっていたが、彼らは極秘裏に凄まじい努力を行っていたようだ。

giuda interista

愛ゆえの沙汰であろうか。それとも裏切りに対する報復なのであろうか。“デルビー・デッラ・マドニーナ”のクルヴァ・スッドに掲げられた弾幕である。この弾幕が掲げられると、スタジアムの視線は一気にクルヴァ・スッドへ。歓声が上がり、煌々とフラッシュが炊かれた。

レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」をモチーフに「GIUDA INTERISTA」の文字。「インテリスタのユダ(=裏切り者の意味)」とライバルクラブの指揮官に就任したレオナルドを痛烈に批難したのである。

giuda interista

拡大すると判明するのが、唯一青い胴衣を着た人物は、「最後の晩餐」でユダが描かれた場所に配され、「Leonardo」の文字が。机の上には食事ではなくビールが描かれているのは、宗教画への配慮であろうか。レオナルドにレオナルド・ダ・ヴィンチ。裏切り者でユダ。よく思いつくものである。

giuda interista

「レオナルド・ダ・ヴィンチ」と「レオナルドは負け」。右に描かれているのはウィトルウィウス的人体図を摸したレオナルド・・・。

また、ミラニスタの陣取るクルヴァ・スッドにはメッセージも多く掲げられている。

giuda interista

「レオ、お前は信頼を裏切った。お前はユダの後継者!」

giuda interista

「レオは恩知らずの卑怯者。我々との過去を永遠にキャンセルした!」

以上が拙い翻訳であるが、現地ミラノのミラニスタのニュアンスを伝えられたであろうか。日本の欧州サッカーファンでも選手のライバルクラブへの移籍は現地に倣ってタブー視する傾向があるが、監督の移籍についてはそれほど関心を集めない。しかし、レオナルドのインテル指揮官就任は、現地のミラニスタにとって大きな失望であったようだ。

(筆:Qoly編集部 N)


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