2011年5月15日(日) - スタッド・ルイII(モナコ)
Monaco
1
1-0
0-1
1
Lens
ムカンジョ
14'
得点者
90+4'
ヴァラヌ



残留争いの直接対決は1-1の痛み分け。ランスは劇的な得点で勝ち点1は奪ったものの、この結果で2部降格が決定した。一方モナコも勝ち点を伸ばせず、ナンシーが同時刻の試合で勝利を収めたため降格圏に転落。両チームにとって辛い結果となった。

お互いに不調が続いているとあって、攻撃に連動性が乏しく、スペースを相互利用するポジションチェンジも皆無で、単調な展開が続いた。特にランスはボールが両サイドをゆったりと行き来するばかりで、中に縦パスを入れればサポートがなく囲まれて奪われる、クロスに行っても中央に人数が今ひとつ入っていかない、守備の戻りも遅いと燦々たるプレー内容だった。

比較すればモナコの方が、攻撃の機能性はわずかに高かった。動きの少ないなかでパク・チュヨンが常にボールを引き出して基点となり、そこにハルナがサポートする関係があったからだ。中央にボールが入る機会があり、その結果サイドにスペースも生まれてくる。

そしてやはり先制点をあげたのもモナコであった。ジェマーを狙った縦パスをカットしてからのカウンターで、左サイドにマロンガが持ち上がり、フリーでアーリークロスを放り込む。DFがボールウォッチャーになった隙を突いてファーサイドにムカンジョが飛び出し、ゴールに押し込んだ。

だが、その後徐々にランスがペースを上げてくる展開に。決め手は裏への飛び出しである。これまでは組み立てようとして前から下がってボールを収めようとしていたFW陣が、組み立てを狙わず一発で裏に飛び出す動きを多用し始めたのである。35分あたりにはエドゥアルドが右に移り、機動力があるジェマーが中央に入って動き出す形にもなった。

さらに後半はルデを左サイドバックに下げ、ジェマーとエドゥアルドの2トップ、右サイドにはマウリダを置いて三人が裏を狙うシステムに。前に人数がかかり、徐々に攻撃のリズムが生まれてきた。

プレーに簡単なミスが多く綺麗に機能することはなかったものの、ランスの反撃は最後にようやく結果を出した。後半ロスタイム3分が過ぎたところ、左サイドからのコーナーキックの際にファーでぽっかりとフリーになったヴァラヌがヘッド。これがゴールに決まり、試合はそのまま終了した。

ランスは降格が決定したものの、各選手が前向きな表情でピッチを去っていった。一方、残留をまだ争っているモナコの選手たちはピッチに崩れ落ちた。この後待っている熾烈なサバイバルに向けて、モナコには大きなダメージが残りそうだ。


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(筆:Qoly編集部 K)

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