ユース代表時代のヨング=ア=ピン。近年は短髪である

カルヴィン・ヨング=ア=ピン(Calvin Jong-a-Pin)、日本ではヨング・ア・ピン、ヨンク・ア・ピン、ヨン・ア・ピンとも表記される。1986年生まれの25歳、身長は183cm、体重は78kg。左利き。少しダーヴィッツに似た風貌も特徴だが、彼らと同じスリナム系である。また、個性的な名前からも窺えるが現地の報道によると、中国系の血も混ざっているとのこと(スリナムには中国系も多い)。


経歴

元オランダU-21代表で、2007年U-21欧州選手権の優勝メンバー。同大会の成績により出場権を獲得した2008年の北京五輪ではマカーイ(オーバーエイジ枠)やバベルらが名を連ねる“ヨング・オランイェ"の、左サイドバックのレギュラーとして全4試合に出場。グループリーグでは本田圭佑、長友佑都らを擁する日本代表とも対戦し、無失点に抑え込んでいる。

クラブレベルでは05/06シーズンに2部のFCフォレンダムでデビューし、翌シーズンにはヘーレンフェーンへ移籍。それから3シーズン、準レギュラーとして活躍し、09/10シーズンは現在、安田理大が所属するフィテッセへレンタルに出され30試合に出場。10/11シーズンに復帰し、レギュラーとして29試合に出場したが今シーズンは契約を結ばなかった。プロ生活6シーズン通算93試合出場1ゴール。なお、この1ゴールは2部のフォレンダム時代のものである。


プレースタイルは?

基本的にはセンターバックも務める守備専門の左サイドバック。決して器用とは言えないのだが、身体能力と守備面における対人戦の強さには優れている。当初は激しいアップダウンやスピーディな攻撃参加はほぼ期待できないうえ足元の技術にも乏しく、たまに上がってもクロスの精度が低いという、(個人的には)かなり微妙な選手であったが、経験を重ねるにつれ攻撃面も多少上達した感はある。

これらの特徴から見ても、清水で左サイドバックのレギュラーを務める太田宏介とは真逆の選手と言えるが、現在、3試合連続4失点で連敗中の清水にとっては守備の改善が急務であり、オランダに強いコネクションを持つゴトビ監督によって彼に白羽の矢が立ったのかもしれない。筆者の個人的な予想としては、Jリーグの技術、スピード(個人ではなく試合の)にやや苦しむ可能性があり、センターバックでの起用も考えられるが、どちらにしても彼の獲得で劇的な変化を望むのは酷というもの。しかし、ブラジル人ばかりに頼りがちのJリーグとしては、こういった人脈での獲得は歓迎すべきことだろう。新たなオランイェ(オレンジ)での活躍に期待しよう。

※追記:報道されているボランチでのプレーを筆者は見た記憶がありません。

(筆:Qoly編集部 H)

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