2011年8月12日(金) - シダード・デ・バルセロス(バルセロス)
Gil Vicente
2
1-2
1-0
2
Benfica
ウーゴ・ヴィエイラ
ライオネウ
37'
74'
得点者
6'
18'
ノリート
サビオラ


ポルトガル1部、リーガ・ゾン・サグレスが今週末からスタート。金曜日に先んじて行われた開幕戦は、昇格組ジウ・ヴィセンテがホームで強豪ベンフィカと対戦。2点のビハインドから追いつくという劇的な結末を迎えた。

誰がどう見ても明らかに力で劣るジウ・ヴィセンテ。試合開始直後はラインを高く保とうと試みていたが、ハラ、ノリート、サビオラの「2部レベルでは味わえない」飛び出しで崩された。またボールと逆のサイドのマークが完全に外れる傾向もあり、ファークロスやサイドチェンジに苦しんだ。

6分には早くも失点。ガイタンが逆サイドの裏へと対角線のフィード、マークが外れたノリートの飛び出しを許してネットを揺らされた。さらに18分、カウンターに出ようとしたところでアイマールにボールを奪われてピンチに。ハラに裏に飛び出され、折り返しをサビオラに押し込まれた。20分も経たないうちに格上相手では致命的なスコアになっていた。

とはいえ、ベンフィカも決して良い出来ではなかった。以前の好調時に見られたようなサイドの連携は乏しく、ポゼッションも安定せず。プレスを受けるとジャルデウやガライは組み立てできず、しばしば自陣でボールを失っていた。またジウ・ヴィセンテと同じように、いやそれ以上にボールと逆のサイドが空く。それが約束事なのかと思えるほどに穴を作っていた。

ジウ・ヴィセンテにとって、この二つのポイントが反撃の大きな鍵となった。37分、セットプレーからのこぼれ球をルイス・マヌエウが右サイドで拾い、ファーポストへクロス。ぽっかりとフリーになっていたウーゴ・ヴィエイラがシュートに持ち込み、ゴール右隅に決めた。前半のうちに差を縮めることに成功。

さらに後半、ベンフィカが攻勢を強める中で偶然守備が強化されていく。ラインを下げざるを得なくなったことで裏を取られなくなり、人数をかけたことでファーポストの弱さも多少カバーすることに成功。高さでは圧倒的に勝っており、危険なクロスが入ってきても高確率で弾くことが可能だった。さらに相手が攻めてくるため、スペースも生まれ、ちらほらとカウンターのチャンスも生まれてきた。

そして74分、ノリートのボレーシュートが外れたところからのリスタートであった。アドリアーノのキックからハビ・ガルシアがコントロールミス。拾ったジョアン・ヴィレラが繋ぎ、途中出場のト・バルボーサが左に展開。スペースを得て前を向いたライオネウが鮮烈なロングシュートを決めて、ついに同点に。

終盤は一方的に押されることにはなったものの、前述のように引いていれば決して崩される可能性は感じなかった。4-5-1にフォーメーションを変更し、最後までしっかりゴールを守りきり試合終了に持ち込んだ。ジウ・ヴィセンテにとっては、圧倒的な格上相手に獲得した大きな勝ち点1となった。

一方今季王者への返り咲きを狙うベンフィカにとっては、明らかに流れの良くない試合であった。2得点をあげたとはいえ、内容は本調子時とは比較にならない。カルドーソの不在、ウェウドン&アラン・カルデッキの放出で前線のバリエーションが格段に減少。エメルソンとノリートのサイドは連携にスピードがなく未完成。途中出場のエンソ・ペレスは持ちすぎてチームのリズムを崩していた。昨季はスタートでの躓きが最後まで響いただけに、なるべく早く立て直しを図りたいところだ。


(筆:Qoly編集部 K)

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