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2011年11月27日(日) - 国立競技場
Japan
2
1-0
1-1
1
Syria
濱田
大津
45'
86'
得点者
75'

アル・スマ



バーレーンに苦しみながらも勝利を収め、ホームに戻って首位シリアとの大一番に望んだ日本代表。好調を続けている相手の勢いに飲まれ、冷静に勝利を求めた戦いが出来なかった時間もあったものの、劣勢の中で得点をあげることに成功して3連勝を達成。予選突破に向けて大きな結果を得ることが出来た。

このチームの性格として、特に相手が積極的に来ると読んだ場合、序盤は必ずロングボールで様子を見る。今日もその例に漏れず序盤は受け身の展開。先日と同じように、最初のいくつかのピンチを防ぐと、ボールを動かす攻撃にシフト。

シリアは激しく来る守備はしていたが、離れたところのマークがすぐ外れる傾向があり、スペースがないように見えても少し時間をかければ隙が生まれる。サイドを攻めれば逆側にフリーの選手が出来る。大きなチャンスはあまりなかったものの、アル・スマのミドルシュート以外にピンチは少なかった。落ち着きが生み出されてからは比較的安定したプレーを見せていた。

そして前半終了間際、セットプレーから先制点を奪取する。右サイドからのショートコーナーで一拍置き、扇原がクロスボールを送る。そしてシャヒンに競り勝った濱田がヘディング。見事にリードを奪い、試合を折り返すことに成功した。

見た目よりも安定していた前半とは逆に、後半は一見攻めているように見えて相手のペースに嵌められた。シリアは前線に人数を増やし、2トップが日本の最終ラインを引きつけてウイングを中に入れるなど応用力も増していた。しかし反面中盤にスペースも増加しており、日本にとって攻撃のチャンスも多かった。

ところがチャンスを作れたがために押し上げられない間に仕掛けてしまう場面が多くなり、守備にもリスクを背負った。決定機を生かせていれば流れは一気に手にすることも出来たのだろうが、不運にもそうはならず、逆に失点を喫してしまう。

75分、ボールを収めたナックダハリにタックルを敢行したが、弾いた先が運悪くアル・スマの足元。好機を生かして突進してきたアル・スマを日本の最終ラインが止められず中央を破られ、シュートを決められてしまったのである。試合終了まで間もない状態での同点劇。しかも大迫と入れ替えた永井が今ひとつ機能せず、反撃の威力も劇的に向上することはなく、苦しい展開となった。

しかし86分、大きなチャンスが生み出せない中で、わずかな隙を突いて得点を奪うことに成功する。左サイドで1対1を仕掛けた比嘉がクロスを送ると、ファーポストで大津がぽっかりとフリーになっていた。これ以上ない好機を生かし、ダイビングヘッドでネットを揺らした。

2連勝で日本に乗り込んできたシリアはやはり伊達ではなく、弱点はありながらも強さのあるチームであった。今日は引き分けでも妥当と言える試合内容であり、勝てたのは僥倖といえるし、また「強いチームの勝ち方」とも言える。

とはいえ、先日のバーレーン戦でもリードした後のリスクの消し方に問題があったのは記憶に新しい。状況も選択も違ったとは言え、”いかにしてリードした後に上手く相手の勢いを反らしていくか“というポイントには依然として大きな課題がある。


(筆:Qoly編集部 K)

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