~マンチェスター・ユナイテッド専門Podcastから見えたもの~

ソーシャルメディア全盛の時代だ。サッカーファンにとっても、その楽しみ方に大きな変化が生じている。

これまでにもBBSやブログなど、個人が情報を発信する手段はあった。しかし、ソーシャルメディアの出現により、リアルタイムという新たな価値観が個人による情報発信の意欲を掻き立て、共有を前提としたその仕組みが、以前では埋もれつつあった質の高い情報や主張を掘り起こし、より拡散させている。その意味で、ソーシャルメディアは個人をメディア化させ、個人をジャーナリストにしたと言い変えることもできるだろう。今後とも個人が情報発信する機会は増え、サッカーの話題においてもその需要や注目度はますます高まることが予想される。

そんな中、新しい情報発信の形として注目しているメディアがある。それがPodcastだ。

Podcastとはインターネット上で音声や動画のデータを公開できる仕組みであり、音声による情報発信という例はあまりサッカーファンの中では聞いたことがない。確かに、Ustreamやニコニコ生放送などを使って、サッカー情報を音声発信したユーザーはこれまでにもいた。しかし、それらの多くがフローな形式ゆえにどこか締まりがなく(フローにはフローなりの魅力は当然あるが)、不定期による配信が多かった印象だ。その点、あくまで「番組」という形式に拘り、フローではなくストックを意識したユーティリティ性からも、Podcastには新たな情報発信の可能性を感じるのだ。

そして、実は日本には、マンチェスター・ユナイテッド専門の私的なPodcastが存在する。今回は、そのPodcast「マンチェスターユナイテッドに夢中」を配信している@ichi301さんに取材を行い、先駆的な試みに対する想いを伺った。この記事を読んでいる全ての人に紹介したいPodcastだ。