日本時間14日に行われたEURO2016予選グループAではアイスランドがオランダを2-0(シグルズソンの2得点)で下して勝ち点を9にまで伸ばし、チェコと共にグループの首位に躍り出た。

アイスランドが予選3試合を終えて、メジャーな国際大会でグループ首位に立つのはこれが初めてのこと。バンダルブンガ火山の噴火が続く同国にあって、人々に明るい話題を提供している。

ファン・ペルシー「僕らはたくさんアイスランドのビデオを見たんだ」

オランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーが「アイスランドが過去2試合良かったことは知っている。我々は彼らを予期して、たくさんのビデオを見ていた」と、決して油断ではないことを強調したように、アイスランドはもはや列強たちのライバルとして無視できない存在になっている。FIFAランクも34位(2014年9月)と急上昇し、同34位タイのセルビアや32位のスウェーデンといったW杯常連チームと肩を並べている。

それでも、オランダ代表との通算成績はこれまで2分10敗だった。それだけに2014W杯で好成績を残したルイス・ファン・ハールの後を引き継いだフース・ヒディンクにとって、この敗戦が大きな痛手となったことは言うまでもない。アリエン・ロッベンは「我々にとって危機的な状況」と3試合を終えて勝ち点3しかとれなかったチームの現状を素直に表現した。

この試合でアイスランド代表のキャプテンを務めたMFギルフィ・シグルズソンは試合後のインタビューに対して「完璧な夜だった」と発言している。 ボール支配率は僅か31%、パス成功数はオランダの約650に対してその1/5にあたる約130と、PKとCKからの2得点は少々出来過ぎかも知れない。

シグルズソンは、アイスランド国営放送『 RÚV』の取材に対して「僕らはとても良いスタートを切った。でも、チームはこれから良いプレーを続けていかなければならない。グループ2位までしかフランスへの切符を100%手に入れることはできないからだ」とも話している。アイスランドがもしEURO2016本大会出場を果たせば、アイスランド代表史上初めて国際大会に駒を進めることとなる。

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