現地時間22日に行われたUEFAチャンピオンズリーグの大一番リヴァプール対レアル・マドリーの一戦は、予想外の大差がついた試合となった。

両チームあわせて計15度の欧州制覇というビッグクラブ同士の対戦は、実に6シーズンぶりのこと。6シーズン前にベスト16で対戦した際には、リヴァプールが2戦合計5-0の圧勝を飾ったが、この日はそうはいかなかった。

23分、マンチェスター・ユナイテッド時代に一度もアンフィールドでゴールを挙げたことがなかったクリスティアーノ・ロナウドがハメス・ロドリゲスからのパスをクールに冷静に沈め、先制に成功。その後、カリム・ベンゼマが2得点を奪い前半のうち3-0のリードに成功したマドリーはこのまま試合を終え、見事グループステージ3連勝を達成した。

そんなこの試合では、試合前にレアル・マドリーサポーターのこんな行為が話題となっていたようだ。

こちらはアンフィールドにある記念碑。英国スポーツ史上最悪の事故としても知られる「ヒルズボロの悲劇」で亡くなった被害者に向けたもので、どうやら試合前に、レアル・マドリーサポーターたちが献花に訪れていたようだ。

リヴァプールというクラブにとって、決して風化させてはいけない「事件」である。今でも事件のあった4月15日になると記念式典が行われ、リヴァプールというクラブにとって犠牲者の数である96という数字は、特別な意味を持つ。そういった悲劇に対して対戦クラブのサポーターが哀悼の意を示すことは、実に感動的なことである。

事件発生から今年で25年が経過したが、世界はこの悲劇を忘れようとしない。継続が風化を防ぐのだと強く実感するとともに、サッカーというスポーツの素晴らしさを再確認するシーンである。

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