日本代表の新監督にヴァヒド・ハリルホジッチ氏が就任した。往年の欧州サッカーファンであればお馴染みの名前だ。

日本サッカー協会が、アルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、ヴァヒド・ハリルホジッチといった実績のある監督を招聘できる様になったのは原博実元技術委員長(現・専務理事)のコネクションがあったからだろう。

ブラジルワールドカップ、アジアカップの結果を受けて責任問題が叫ばれた。霜田正浩技術委員長と共に渦中の人物であった原だが、国内で彼以上に海外サッカーへの造詣・人脈がある人物がいないこともまた事実である。

そうした原の原点が、「BS/CS放送の解説者」であったことを覚えているだろうか?本稿では懐かしき"ヒロミ"の原点を取り上げたい。


1か月前には責任問題が叫ばれた原博実専務理事

ファンからプレゼントをもらうほどの人気解説者

原がスカパー!の解説を主に行っていたのは2000年からの約2年間である。

アナウンサーの様に滑舌が決して良いわけでもなく、早野宏史の様なダジャレがあるわけでもない、ましてやセルジオ越後の様な的確な批判をするわけでもない。だが、彼が解説をすればつまらない試合でも90分があっという間に過ぎていった。

いつしか彼のファンは「ヒロミスタ」と呼ばれるほどに増えた。その中には、コラムニストえのきどいちろう氏ら有名人も名を連ねていた程だ。有志が番組宛てにプレゼントを送ったことも懐かしい時代の1ページである。

FC東京の監督就任に際して職を辞した(その後も時折出演はしている)際にはお別れ特番が組まれた。

曲者ばかりの解説陣の中、原は輝いていた。

「あー」

居酒屋で観戦している親父の様な一言も彼が言えば立派な解説であり愛嬌があった。

「うー」

一言で解説が成立していた。

「いい時間帯に得点をしましたね」

どの時間帯にゴールを挙げてもいい時間帯である。

twitterの公式アカウント。発言もさることながら、よく見ると@iijikantaiと書いてあるのがわかるだろうか?

我々には、同じサッカー小僧の1人として目線を低くして試合に没頭している様に見えたのだ。

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