新たなメンバーへの切り替え中…ただ怪我人がマイナス要素

というのは、欧州で活躍した実績がある アミヌ・シュルミティハムザ・ユネス、イサム・ジェマー、ジャマル・サイヒ、ズヒル・ダワディ、ヤシーヌ・ミカリ、アラーイルディン・ヤヒアなどに加え、名アタッカーとして知られるユースフ・ムサークニが最初から入っていなかったことは事実だからだ(マインツ05のサミ・アラギは怪我)。

ただ、現在チュニジアのベースはそこにはないのだ。レーケンス監督はこれまでもチームを支えてきた選手をかなり外しており、アフリカネイションズカップでも内容は良かった。新しい選手を入れていく流れを踏襲したと考えれば、かなり本気だと考えて良いだろう。

なにせアフリカで次に控えているビッグトーナメントは2016年のアフリカ・ネイションズ・チャンピオンシップ。その予選は今年6月に迫っているが、そこには基本的に国内リーグ(正確にはCAF管轄下)の選手しか呼べないのである。そこで使えない海外の選手を呼んだということは、その準備ではないという証でもある。

…しかし、その後困ったことに ワフビ・ハズリ、ヨアン・トゥズガールと注目できるだけの能力を持つ選手が怪我で離脱してしまった。これは角落ちくらいのダメージはある。

ハズリの能力はフランスリーグでも屈指のものであり、彼が来日しないのは非常に残念だ。また、守護神のアイマン・マスルーティが外れているのも議論はあるだろうがマイナス要素だ。ミスはありつつも最後方で情熱を見せ続ける彼の穴を、若く、そして安定しているとも言えないムアズ・ベン・シュリフィアファルーク・ベン・ムスタファが埋められるのかどうか?

不慮の怪我も含め、現状のメンバーで言えば完成度は70%くらいと考えていいのではないか。

ちなみに、日本では来日の情報がほとんど伝えられていないが、25日の午前1時に東京に到着したと現地メディア『Le Temps』が伝えている。

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