7月27日、FIFAは「ブリュッセル裁判所は、選手の保有権第三者所持禁止命令の撤回要求を却下した」と報じた。

昨年12月、FIFAはプロ選手の保有権を第三者が購入することを禁止するという新たな制度の導入を決めた

これらのケースは主にブラジルなど南米、ポルトガル、スペインなどで多く見られたもので、選手の保有権を投資ファンドや銀行が買収し、その後のレンタル料、移籍金などから利益を得るという手法である。

これは経済的に恵まれないクラブにとっては有望な選手を比較的安く獲得出来る(もちろん保有権の所持率が低ければ売却益はその分減る)、あるいはお試し期間のように借りることが出来るというメリットがあり、アトレティコ・マドリーやポルトなどのチームも積極的に利用してきた。

しかし、FIFAはこのような手法はクラブや選手の独立性を損ない競技の整合性が失われてしまう、つまり”選手とクラブ以外の意思で所属先が左右される”可能性があるとして、投資ファンドなど第三者の介入を禁止するという決定を下した。

それに対して対決姿勢を打ち出したのが、マルタに本拠地を置く大手マネージメント会社のドーイェン・スポーツ。大物代理人ジョルジュ・メンデス氏が設立に関わったことで知られ、ラダメル・ファルカオやジョフレイ・コンドグビア、マルコス・ロホ、ジャンネッリ・インブラなど多くの選手の保有権を扱い利益を得てきた組織である。

ドーイェン・スポーツはFIFAの裁定が実施された後も同じビジネスモデルを全て止めているわけではない。そこには「移籍について投資会社の意思は影響しておらず、全ての決定は選手側が下していることに加え、契約関係にはなく単に融資を提供しているだけである」という反論があったためである。

そしてドーイェン・スポーツは、彼らが経営に関わっているベルギー2部のセラン・ユナイテッドでのケースについてFIFAに決定の差し止めを求める裁判を起こしていた。

しかし今回の発表によれば、ドーイェン・スポーツの訴えについては裁判所が却下する裁定を下したとのことで、FIFAはその判断を支持する方針を示している。

これらは、特に南米においては大手銀行も関わっていたような大きなビジネスである。裁判所が正式に第三者の保有権所持を禁止することを支持したとなれば、大きな方針の転換が求められることになる。