9月12日、『Mirror』は「ワトフォードに所属しているナイジェリア代表FWオディオン・イグアロは、スラムで育ったという出自を明かした」と報じた。

2007年に入団したリン(ノルウェー)で活躍し、その後ウディネーゼに引き抜かれたイグアロ。グラナダなどへのレンタルで名を上げ、昨年ワトフォードに加入。2部で20ゴールをあげて昇格に貢献し、チームの新たなエースの一人となった。

ラゴスのスラムで育った彼は少年時代の壮絶な環境を語り、チームのグラウンドでは麻薬が売られていたという衝撃的な話を明かした。

オディオン・イグアロ
(ワトフォードFW)

「(ナイジェリアのスラムで育った?)

僕はゲットー(スラム)からやってきた。そこは24時間電気は来ないし、まともな水はないし、道は悪いし、本当に厳しいところだったよ。

我々はしばしば朽ち果てた缶やプラスティックのボトルを蹴っていた。時にはオレンジも。道の周りで、裸足でね。

例えこれから僕がフットボールにおいて何を成し遂げたとしても、いつも神に感謝することは忘れないだろう。この夢を叶えるチャンスをくれたことに。そして、どこからやってきたのかということについても、決して忘れることはない。

アジェガンル(故郷)は、僕の旅が始まった場所であり、自分が誇りに思っているところだ。最初に入ったチームはオロディ・ウォリアーズという名前だ。



そのピッチは地元で『マラカナ』と言われているんだ。草のピッチで、まあとにかく大きくてね。本当に広いフィールドだったんだ。

そして、その一角ではマリファナを売っている男の子がいてね。彼がピッチを横切る時は、いつも警察に追われていたものだよ。

銃声が『パン! パン! パン!』と響いてね。その時は地面に伏せてやり過ごし、そして練習に戻ったものだよ」

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