J2・アビスパ福岡がいつになく好調だ。

8月23日の第30節ファジアーノ岡山戦で敗れて以降、リーグ戦ここ5試合で4勝1分、天皇杯を含めると6勝1分で1か月以上負けがなく、その間の失点もわずかに1なのである。

近年のアビスパはどちらかといえば九州人的な(?)、取られたら取り返すといった印象が強い。それゆえか肝心な場面で守り切れないことが多く、それが低迷する要因の1つでもあった。

今年はここまで二桁ゴールを記録している選手はいない。それでもこれほど好調なのは1点を確実に守り切れるチームということだ。そんな堅いチームへとアビスパを変革したのが、遠藤保仁(現ガンバ大阪)に抜かれるまで日本代表の歴代最多出場記録(122)を誇っていた“アジアの壁”、井原正巳監督だ。

先月48歳を迎えた井原監督は現役引退後、解説者などを経て2009年から柏レイソルのヘッドコーチに就任。今年、本格的に監督として始動した。開幕3連敗と最悪のスタートを切ったが、“井原イズム”が浸透していくのにつれてチームも上昇。先月下旬には昇格プレーオフ圏内の4位まで上り詰めていた。

そして4日のJ2・第35節、敵地で迎えた3位セレッソ大阪との上位対決を1-0で勝利し、セレッソを抜いて3位に浮上。自動昇格圏内の2位ジュビロ磐田との勝ち点差も4と肉薄している。

この試合ではブラジル人FWウェリントンが決勝ゴールを決めたのだが、そのアシストはQolyが“リアルSGGK”(Super Great Goal Keeperの略)としてごり押ししているあの男だった!

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