17日、『Gulf News』は「UAEプロリーグ各クラブの観客数が急落していることに対し、UEFAのマーケティングチーフが懸念を表明した」と報じた。

中東サッカーのウェブサイト『Ahdaaf』によれば、UAEプロリーグ全14クラブの観客数は前年比で15%も下落しているという。

豊かなオイルマネーで多くのスター選手を獲得しながらも、それに見合った収入は得られない状況が続く中東のクラブ。

今季もジェフェルソン・ファルファンやライアン・バベル、エマニュエル・エメニケなどがUAEのクラブと契約し、中東に足を踏み入れた

アル・ジャジーラではハーフタイムにフェラーリ(!)が当たる抽選会が定期的に行われ、そこには2万5000人を集める。

そしてアル・ワスルはディエゴ・マラドーナ監督を引き入れたことで53%以上の観客数増加を記録したが、その後再び下落している。

ドバイで行われたAFCのワークショップに出席したUEFAマーケティングマネージャーのノエル・ムーニー氏は、自身がファンでもあるセルティックを例にしてサッカークラブとしてのあり方を問いかけた。

ノエル・ムーニー
(UEFAマーケティングマネージャー)

「クラブは知っておかなければならない。マーケティングは投資であり、観客数を増加させることは収入とスポンサーシップの拡大をもたらす。

それは連動しているものだ。もしあなたが投資すれば、明日は良い見返りがある。そう動くべきなのだ」

「戦略としては、人々の心の中でクラブを唯一無二の立場にすること。そうしてコミュニティと関連づけていくことだ。

クラブは何を打ち出しているのか?感情的な繋がりは何なのか?

私は個人的にセルティックのファンであるが、私はクラブが誰と契約するのかなど気にしていない。私はクラブと感情の繋がりがあるからだ。

そこにいる人々に疑問を持とうが持つまいが、それはクラブとの情熱の繋がりなのだ。

なぜ存在しているのか?なぜそこにあるのか?誰もがフットボールクラブを作れるが、それはなぜだ?

もし誰かの心の中で唯一無二の存在になり、クラブとの心の繋がりが出来れば、成功に向けた大きな可能性を得るだろう。

人々にとってのブランドは、ロゴだ。それは単なるロゴではない。人々の心にあるものなのだ」

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