恒大集団とは?

広州は元々強いチームではなかった。そこに追い打ちをかけたのが2009年の八百長事件だ。これにより、中国甲級、つまり2部リーグへ降格してしまった。そうした状況を救ったのが、恒大集団である。

彼らは2010年2月にクラブを1億元(およそ20億円)で買収すると、中国代表クラスやブラジル人のムリキなどを次々と補強。2部とは思えない戦力のチームは1年で1部リーグ復帰を決めると、翌シーズンには中国超級優勝を決めた。

恒大集団の野望はとどまることを知らない。

アルゼンチン人MFダリオ・コンカを10億円以上とも呼ばれる年俸でフルミネンセから獲得すると、監督に名将マルチェロ・リッピを据え2013年には次なる目標であるアジアチャンピオンズリーグ優勝を達成した。

現在は、ブラジル代表歴を持つMFパウリーニョ、FWロビーニョをはじめ、エウケソン、ヒカルド・グラール、アラン、レネ・ジュニオールとブラジル人選手だけで6人が在籍している。

リーグの外国人枠は「5」+アジア枠「1」。

合わせて、ベンチ入りが4+1人、試合出場は3+1人までに限られている。登録はシーズン中に7人まで、事前に登録した外国人選手のうち最大2人を変更することができる。かつては、ACL出場チームに限って7人の出場が可能なようにシーズン中ルール事態をねじ曲げたことがあったが、今はさすがにそのようなことはしていない。そのために余剰人員であるレネ・ジュニオールは現在リザーブに落されている。

なお、ゴールキーパーは中国人を使わなくてはいけないという決まりがある。これはKリーグと同じものだ。また台湾やマカオ、香港の選手は国内の選手と同じ扱いであるが、ゴールキーパーでは外国人と同じ扱いになり登録することはできない。

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