『Mirror』は「サッカーのレプリカユニフォームを買っているファンは、製造コストの10倍にあたる価格を支払っている」と報じた。

近年グローバル化が急速に進んでいるサッカー界。それにしたがって商業的な収入も増加しており、ユニフォームサプライヤー契約の額もうなぎ登りだ。

昨年マンチェスター・ユナイテッドはおよそ7億5000万ポンド(およそ1185.2億円)と言われる巨大な契約をadidasとの間で結んでおり、レアル・マドリーもそれを超える額で交渉を進めていると言われる。

メーカー側は、契約したクラブのユニフォームやグッズを世界中で売ることによって利益を得て、その膨大なスポンサーフィーよりも大きな額を得られるのだ。

プレミアリーグクラブのレプリカユニフォーム(ネームなどのオプションなし)は、平均49.45ポンド(およそ7810円)で販売されている。購入するためにファンが支払ったそのお金はどこに向かうのか? 

マーチャンダイジングの専門家であるピーター・ロールマン氏がそれを研究し、その結果を『Sunday People』で発表した。

その結果は以下の通りとなっている。

ユニフォームの平均価格49.45ポンドの分配率

  1. 小売店:18.13ポンド(37%)
  2. メーカー利益:12.76ポンド(26%)
  3. 付加価値税:8.24ポンド(17%)
  4. 製造、出荷コスト:4.79ポンド(10%)
  5. クラブに支払うライセンス料:2.97ポンド(6%)
  6. マーケティングコスト:1.39ポンド(3%)
  7. 配達:1.17ポンド(2%)

ユニフォームを買うことでクラブを応援するという観点はあるが、実はそこにはわずか6%しか支払われていないらしい。

東南アジアでユニフォームを生産している労働者は、最も少ない地域でおよそ18ペンス(日本円にして30円ほど)しか支払われていないとも言われており、人権団体が警笛を鳴らしている。

関わるものが多くなればなるほど、商品の価格というのは複雑になっていくもの。この分配が倫理的に正しいかどうかはともかくとして、我々ファンが何かを考える材料にはなりそうだ。

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