ピエルルイジ・コッリーナ
(UEFA審判委員長)

「(ビデオ副審が映像を見ていることについて)

我々はこれについて大いに話し合った。理想としては、レフェリーの判断のためになるようにしたい。その役割を合法化するためにはね。

人間の目を逃れるようなシミュレーションを見つけようとするのなら、アシスタントは常に有用なものとなる。

実験プロセスは長いものになる。何があったかを正確に理解するためにね。

もう1つの危険がある。決定的な判断が、ビデオの側からも来なかったらどうするのか。これをまるで魔法のように捉えるような思い違いをしないようにしなければならない。

多くの決定は主観的な解釈によって為される。それは、客観的なものであるゴールライン・テクノロジーとは一線を画したものだ。

例えば、リアルタイムであろうとも、ビデオを後で見た状況であったとしても、ファウルの取り扱いや罰則の程度に関しては違って解釈されるものなのだ。

もちろん、これは大きな前進ではある。現在ではね。なぜなら、現状のレフェリーを非難することは、まるで1800年代の医者を侮辱するようなものだからだ。

それらの人々は今日の医者よりも優秀だったのだ。なにせ、X線検査すらすることが出来なかったのだからね」

【次ページ】「ハンドやオフサイドの判定も変える必要がある」