様々な見方・とらえ方ができるのは、サッカーというスポーツが持つ魅力の一つ。現在京都で開催されている飯川雄大氏の『ひとりはみんなのために』展はそれを改めて感じさせてくれる美術展である(写真:TAKEHIRO IIKAWA)。

1981年生まれの飯川氏は、映像、写真、イラストレーションなど様々な分野で活動している美術家。代表作の一つである「ハイライトシーン」(2014~)は、サッカーの試合中ボールに触れることのないゴールキーパーを捉え続けた作品だった。

今回、『ひとりはみんなのために』と題された個展では、サッカーの熱狂的なファンでプレーヤーでもある彼ならではの視点で、身体的な時間感覚や協働における団結などに新たな問いを発生させる映像作品を軸に展開されている。

作品には、華麗なゴールシーンなどの決定的瞬間はなく、フォーカスされるのはむしろ光の当たらないプレーヤーたちの知られざる情熱的な表情や愛すべきポジショニング。そんな彼らへの執拗なまなざしは、年齢や国籍、経験を問わず同じグラウンドに立つ者からの“プレーヤー讃歌”であるともいえる。

すべてのシーンが、サッカーの一部だ。

『ひとりはみんなのために』展は、7月3日(日)まで京都の「HOTEL ANTEROOM KYOTO」で開催中。なお、過去に発表し好評を得た作品も今回展示されている。

会期 2016 年 5月13日(金)~ 7月3日(日)
12:00 PM – 7:00 PM
(*休館日 6月12日(日)~16日(木))
http://hotel-anteroom.com/gallery/1436

会場 HOTEL ANTEROOM KYOTO GALLERY 9.5
京都市南区東九条明田町7番
TEL:075- 681- 5656  http://hotel-anteroom.com/
JR京都駅八条東口より徒歩15分/地下鉄烏丸線九条駅より徒歩8分

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