フランシスコ・フランコの独裁政権時代、カタルーニャを中心とした区画は地方言語の使用が制限されるなど、弾圧を受けてきた過去を持つ。エル・クラシコが激しさを伴うのは、こうした事情があるためだ。

そうしたなかで地方のテレビ局は自社で番組を制作するパワーに乏しく、日本が制作したアニメーションを購入して放送していた。

カタルーニャでは地方語である“カタラン”に吹き替えられて放送されたのだが、これがカタルーニャ市民の地域ナショナリズムを刺激し、現地語へ回帰するムードを沸き立てたのだという。

カタルーニャの人々にとって、「クレヨンしんちゃん」はそうした感覚を思い出させた起爆剤となったのだ。

余談だが、「しんちゃん」とカターニャ州旗(セニェーラ)はその色合いも似ている。偶然にしてはできすぎである。

原作者である故・臼井儀人さんはスペインを訪れた際、自らの作品が予想以上に愛されていることにひどく感激したそうだ。

そして今、その人気は別のムーブメントへと発火し、独立を目指す一つのメッセージとして掲げられているのだ。

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