「MCN」の相性は抜群

私は当初この3トップは機能しないと思っていた。ネイマール、というよりエンバッペがモナコ時代に慣れ親しんだ2トップではなく1トップを用いるPSGにどこまで適応できるのか疑問だったのだ。

しかし、トリオ結成後はネイマールが6、カバーニが7、エンバッペが4ゴールを挙げており、CLでは3試合12ゴールと凄まじい破壊力を発揮している。ゴール数が偏らないのはゴールゲッター、アシストマン、デコイを即興で上手く入れ替われている証左であろう。

ネイマールは「MCN」以外とも上手くやれており、生え抜きの天才MFアドリアン・ラビオは、彼の加入によって大きな恩恵を受けている。

プレーが上手くいかないとイラつきやすく、ドリブラーであるが故の球離れの悪さは、バロンドールが欲しければ改善して欲しいところだ。ただ強引にでも結果を残す側面もある選手なので、この程度の弱点には目を瞑るべきなのかもしれない。

バルセロナ時代のような無様なダイブは減少傾向にある。これらの問題は、時間が解決してくれることだろう。

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