「19」のゴールが生まれた、明治安田生命J1リーグ第32節。今節もその中から編集部Tが独自にベストな“一発”を選出してみたいと思う。

まず、第三位は、ベガルタ仙台MF三田啓貴。

正確かつ強烈な左足を持ち、これまでにも目を覚めるシュートを何度も披露してきた、いかにも“三田ならでは”の一撃であった。

三人目の動きでバイタルエリアに進入する動き、シュートを打ちやすい位置にボールを押し出したワンタッチ目も見逃せない良ポイントだ。

Jリーグににおける「今季大きな成長を見せた一人」であり、来季以降も楽しみな逸材である。

続いて第二位は、横浜F・マリノスMFダビド・バブンスキー。

彼が左サイドでボールを受けた瞬間、多くの人間が次のプレーにクロスボールをイメージしたかもしれないが、彼が選択したのはカットイン。

日本人選手はここでパスを選びがちなものだが、自信を持ってミドルシュートを挑むあたりは、良い意味で外国人選手らしい特徴と言えるだろう。

そのシュート自体も、精度、コース共に完璧で、韓国代表GKキム・ジンヒョンもなす術がなかった。

そして、最後に第一位だが、今回はサガン鳥栖MF原川力を選出した。

中村俊輔や遠藤保仁に代わり、Jリーグを代表する「FKアーティスト」へと進化しつつある、リオ五輪世代の男がまた新たな“芸術品”を創出した。

右利きの選手が、この位置から壁の頭上から射抜くボールを蹴ることは非常に高難度だが、それをいとも簡単にやってのけた技術には脱帽するばかり。

シュートスピードも徐々に上がってきており、今後は流れの中からの中長距離砲にも積極的に挑戦してほしいところである。