続いて準決勝第2試合は、アルジェリアとエジプトの対戦。2009年11月のワールドカップ予選プレーオフの死闘を思い起こさせるカードだ。この試合に負けて予選敗退となったエジプトは何とかリベンジを果たしたいだろう。
Algeria
Egypt
相手によって戦術を変えることが特徴のアルジェリアは、「引いてエジプトの攻撃に耐え、好調の2トップにロングボールを入れる」という方策を立ててきた。準々決勝コートジボワール戦でマン・オブ・ザ・マッチに輝いたマトムール、ゲザルの能力に賭ける。
そのため試合は序盤からエジプトが圧倒的にボールを支配し、アルジェリアがカウンターを狙う展開に。エジプトの決定機をゴールキーパーのシャウシが好セーブを連発して防ぎ、マトムールとゲザルの動きもエジプトの守備を翻弄し始めていた。押されてはいたが、アルジェリアは決して戦術的に失敗とはいえない立ち上がりであった。
しかし37分、アルジェリアがペースを少し掴み始めた途端、大きなミスが試合を動かした。アルジェリアのセンターバック、ハリシェがハイボールの処理をし損ね、最終ラインの裏のスペースにこぼしてしまったのである。それにモタエブが反応して飛び出すと、責任を取りたいハリシェは後方からタックル。これに主審はペナルティキックを宣告。しかも7分前にハリシェは警告を受けていたため、このプレーで退場となった。
1人少なくなった上に失点も加わって、アルジェリアは絶体絶命の状態だった。しかし後半開始当初は、マトムールを右サイドに移して激しい反撃を見せた。エジプトはそれを怖がり、一時4-4-2にしてサイドの守備の人数を増やしたほどだった。
だが65分、そのシステム変更でペースを取り戻したエジプトにモタエブのゴールを決められると、アルジェリアはがらがらと崩壊していった。70分にはモハマディに対してベルハジが危険な両足タックルを敢行して一発で退場、9人でのプレーとなってしまう。
これで気持ちが切れたアルジェリアに、エジプトはボールを支配しながら攻め込んでいった。81分には交代出場のアブデルシャフィにゴールを決められ、差は3点に。加えて、87分にはゲドに蹴りを入れたシャウシにもレッドカードが提示され、3人目の退場者が生まれてしまう。最後にはゲドに4点目を決められてしまい、万事休す。
こうして、試合はエジプトが4-0と大差で勝利、ワールドカップ予選のリベンジを果たす結果となった。アルジェリアは前半のミスが大きく響き、最後は自滅。ワールドカップ本大会で同じ過ちを繰り返さないよう注意しなければならない。
アルジェリア 0-4 エジプト

【厳選Qoly】U-23日本代表、奮起が求められる3名!パリ五輪出場には活躍が不可欠

日本人がケチャドバ!海外日本人選手の最新ゴールはこちら