「ヴェンゲルの起用法は間違っていたと思う」

“レ・ブルー”の守備の要として、W杯でもスタメン起用が確実視されていたウィリアム・ギャラスは、先日、行われたチャンピオンズリーグ・バルセロナ戦で怪我を再発させてしまい、今季絶望となったが、新たな悩みの種を抱えることとなったレイモン・ドメネクは名指しでヴェンゲルを批判した。

しかし、この“口撃”にヴェンゲルが黙っているわけがなかった。

「私がギャンブル覚悟でギャラスを使ったという意見には賛成できない。選手は自分の状態を申告してくるが、メディカル・スタッフも同様で、リハビリセンターもしかりだ。それらを複合した上で、最終的な結論を決めるものだ。だが、フランス代表が彼を必要としている理由で私がギャラスを使えないとしよう。その期間中も同様に彼の給料を我々が払っているにも関わらずだ。そうなってしまってはおかしいだろう。選手を使うか否かはクラブに決めさせるという自由が与えられる必要があるのでないだろうか」
 

さらに、話題は、現在、リハビリ中であるロビン・ファン・ペルシーへ移った。

「私は、選手が代表チームで活躍できることを祈っているが、その裏で我々が選手を失っているということを、代表側は認識する必要がある。ロビンの件がそうだ。彼はなんのためにクラブを離れたのか?半分しか埋まっていないイタリアのバーリのスタジアムで、イタリア代表との親善試合を戦うためだった。それによって、我々はシーズンの大半を彼抜きで戦うハメになってしまったことは言うまでもない。その期間も彼に給料を払い続けているのは我々だ。だが、ロビンを使うと決めたのは彼らなのだ」

ドメネクの自由奔放な発言が逆鱗に触れたのか、ヴェンゲルの怒りはなかなか収まらない。

「どうせ、ホームでバルセロナと対戦する時も再び我々は非難されるのだろう。たとえ、プレイできると選手が判断した上で彼らを起用したとしてもね。まったくひどい話だ」

なにはともあれ、「万全の状態の選手しかW杯に選手を連れていかない」とドメネクが明言したことにより、ウィリアム・ギャラスの南アフリカ行きが遠のいたことは間違いない。

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