2011年5月8日(日) - エスタディオ・ムニシパル・4/25(ペナフィエウ)
Penafiel
1
0-0
1-0
0
Feirense
ミシェウ(PK)
88'
得点者




リーガ・オランジーナ(ポルトガル2部リーグ)の首位をひた走るフェイレンセに対して、ホームでペナフィエウが金星をあげた。結果だけではなく、試合内容でもほぼ完勝。残留に向けて大きな3ポイントを手に入れた。

試合開始直後にモイセースのクロスからディオゴ・フォンセカのヘディングを受けてピンチを迎えたが、ペナフィエウは怯えることなく試合を優勢に進めていった。その鍵となったのがミシェウとカヌの強烈なドリブル。特にミシェウはフッキ・コピーといえる左利きのFWで、一人で試合を変えられる能力がある。彼がボールを比較的持たせてもらえたため、守備のリスクを減らし、かつ攻撃を機能させることが出来た。

下位に沈んでいるチームであるからして、もちろん弱点はある。一つはスピードがある守備者の欠如。さらにセットプレーやクロスなどの混戦状態における守備の緩さ。そして最後に「基点もアクセントもゴールもミシェウに頼る」ことによる、確固たる点取り屋の欠如。

しかし、ミシェウとカヌが比較的自由にプレーすることが出来たため、長い時間を敵陣で過ごすことが可能となり、多くのピンチを迎えることがなかった。前半ロスタイムにはカヌが右足付け根を痛めて交代を余儀なくされたが、ミシェウが後半も潰されることはなく、致命的なダメージにはならなかった。これで1、2個目の弱点を潰すことが出来た。

最後の「点取り屋の欠如」に関しては終盤まで苦しむことになった。何度もミシェウの強烈なフリーキック、ミドルシュートが枠を捉えたものの、キーパーの好セーブもあって得点できずにいた。

だが87分、スルーパスに飛び出した交代出場のウェズレンがエウヴィス、ルシアーノの間に挟まれて倒れると、これでPKを獲得する。非常に厳しい判定にフェイレンセは激しく抗議を行うも、もちろん覆らず。チームを引っ張ってきたミシェウが落ち着いてシュートを決め、最後に勝ち越した。

フェイレンセはこれで敗れたところで首位を失わないという状況が、ミシェウを止める手段を講じず耐えるという選択を導き、その結果敗北することとなったといえる。失点はしていなかったし、ミシェウのミドル以外はほとんど怖くなかったとはいえ、押される状況になっている原因を潰す戦術的変更が見られなかった。『結果的に守れているからいいや…』では、事故が起こる可能性を下げることは出来ないのである。

(筆:Qoly編集部 K)


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