AFP通信は「アンジ・マハチカラのオーナーを務めているスレイマン・ケリモフ氏が、予算の大幅な削減を決めた」と報じた。

ケリモフ氏はアンジの本拠地ダゲスタン共和国出身の実業家で、世界億万長者ランキングで146位、ロシア人の中では19位に名を連ねている大富豪。2011年にアンジ・マハチカラを買収して以来、サミュエル・エトーやユーリ・ジルコフ、ラシナ・トラオレ、ラサナ・ディアラ、ウィリアンなどを獲得し、クラブに大きな投資を行ってきた。

しかし、7月半ばに開幕した今季のロシアリーグでは、4試合を終えて2分2敗と最悪に近いスタートを切り、さらに一月前に契約を延長したばかりのフース・ヒディンク監督が突如辞任を発表するなど、チームは混沌とした状況になっていた。

ケリモフ氏は、8月2日にロストフに0-1で敗北を喫した試合を観戦後ストレスによる体調不良を経験し、これを切っ掛けに抜本的なチームの構造改革を行うことを決断したという。

すでにオーナーはロストフ戦後に選手と会談を持ち、退団したい選手については支援することを約束したという。イゴール・デニソフについてはディナモ・モスクワへの移籍に合意していると報じられているほか、世界最高クラスの給与を支払っているサミュエル・エトー(一説には2000万ユーロ、ドル換算ではおよそ2600万)などを保持し続けることも不可能になる可能性が高い。

また、予算削減の理由については、オーナー自身に巨大な経済的損失があるためではないかとも報じられている。

ケリモフ氏が主要株主を務めている資源企業ウラルカリーは、先週価格カルテルを行っていることが発覚して警告を受け、株価が急落。これによってケリモフ氏は毎日500万ドルの損失を被っている可能性があるとのことだ。

【厳選Qoly】戦術完成度はNo.1!スキッベ体制3年目、充実のサンフレッチェ広島が「相手の予測を上回る」理由。

日本人がケチャドバ!海外日本人選手の最新ゴールはこちら