現地時間7日、スイス1部リーグ所属バーゼルへの移籍が決定した柿谷曜一朗。

もはやセレッソ大阪の象徴とさえ言えるそんな柿谷が、ついに海外デビューに挑戦する。2006年、シンガポールで行われたAFC U-17選手権で大会MVPに輝き、翌年のU-17ワールドカップでその名を世界に轟かせた柿谷にとって、ここまでの道のりは決して平坦なものではなかった。それだけに、今回のこのその決断はさぞかし勇気のいるものだっただろう。

さて、柿谷が移籍するそんなバーゼルだが、一体どんなクラブなのだろうか?おそらく、ある程度サッカーが好きな人であればバーゼルという名前くらいは聞いたことがあるだろう。2006年から2008年にわたり中田浩二が所属していたこともあり、日本人の所属歴もある。そして、このクラブには今どんな選手がいるのだろうか。スイスの名門について調べてみた。

Football Club Basel 1893は、文字通り1893年に創設された。当時の主将であったジョアン・ガンペールは、後にスペインのバルセロナの創始者となっていることでも知られており、バルセロナのクラブカラーがえんじと青であるのは、このバーゼルを参考にしたからだと言われている。

バーゼルはこれまで14度にわたりスイス・スーパーリーグを制覇している。これは同国ではセルヴェッテとともに並び2位の記録だが、現在目下5連覇中。この13年間で9度の優勝を経験するなど、現代のスイスリーグを代表するクラブである。スイスを代表するプロテニスプレーヤー、ロジャー・フェデラーもバーゼルの大ファンであり、バーゼルのザンクト・ヤコブ・パルクには度々観戦に訪れる。

スイス・スーパーリーグは10チームで行われている。9チームと計4度の総当り戦が行われ、1シーズン36試合で王座を決定する。スイスの信用金庫『Raiffeisen』が冠スポンサーを務めており、正式名称は「ライファゼン・スーパーリーグ」という。名門ヤングボーイズには元京都サンガFW久保裕也も在籍しており、柿谷の加入により日本人選手は2人目となる。今シーズンは7月19日からリーグ戦が開幕し、柿谷は15日に行われる川崎フロンターレ戦終了後にスイスへと渡る予定。

なお、新シーズンから元ポルトガル代表パウロ・ソウザが新監督に就任する。昨シーズンまで率いていた“ヤキン兄弟"の兄であるムラト・ヤキン氏は、今シーズンからスパルタク・モスクワを指揮する。

【次項】ブラジルW杯登録選手は4名