現地時間1日、英国各地でプレミアリーグ第10節が行われチェルシーはホームでQPRに2-1と勝利した。

この試合に勝利したチェルシーはこれがリーグ8勝目。リーグ戦10試合を消化したチェルシーの勝ち点はこれで26となり、首位を維持する。開幕10試合を終えての勝ち点25(8勝2分)は、2005-06シーズンに記録した勝ち点28(9勝1分)の次に優れた記録である。

そんなこの試合で決勝点をあげたのがチェルシーの新10番エデン・アザールである。

アザールはこの試合、後半にエドゥアルド・バルガスにエリア内で倒されPKを獲得。アザールはこれがプレミアリーグキャリアで通算8本目のPKであったが、今回も見事に成功させその100%を維持した。

PKを蹴るアザールは心憎いほど落ち着いている。そしてそれでいて、キック自体に全くが力が入っていない。チェルシーサポーターからすると、これほど頼もしいPKキッカーもいないだろう。

では、アザールのPKは一体何が巧みなのだろうか?今回は、そんなアザールの見事なまでのPKモーションがよく分かる写真を見てみることにしよう。

こちらは英国『Guardian』が紹介した写真である。

この写真が示す通り、アザールはPKの際に軸足をまっすぐ向けている。それでいて蹴り足は大きく開いており、いわば“右足だけ”でボールを蹴っているという感じだ。少しコマ送りをしてみよう。

こうして見ると、あまりにも不自然なキックモーションである。しかし、この「どこに蹴るか」を見せない姿勢が相手GKを惑わすのであり、このあたりがPK職人と評価される部分だろう。

特筆すべきは、その助走の短さである。相手との駆け引きを最小限に抑えるためであろうか。そして、ボールを蹴る直前までコースを決めず、相手の重心が傾いたのを見てからコースを蹴っている印象さえある。

それにしても上手い。何度でも見ていられそうである。他にも映像を見てみよう。

リヴァプールGKレイナとの駆け引きの場面。静止画で見みると・・・

キックの直前まで「どこでも蹴れますよ」と見せていながら、レイナが左へと重心を動かすのを見るや逆側へとキックしているように見える。

ウーゴ・ヨリスとの対峙でもそうである。

アザールは決して難しいコースへと決めているわけではない。しかし、相手GKの逆を確実に取るというこの独特の技術は、日本が世界に誇るPKキッカー遠藤保仁とも通じるものがあるかもしれない。

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