2012年5月、イングランド・プレミアリーグの創設20周年を記念して実施されたファン投票で、20年間のベストゴールに選ばれたのはマンチェスター・ユナイテッドに所属するウェイン・ルーニーが決めたこのゴールであった。
2011年2月のマンチェスター・シティ戦。
右サイドのナニが供給したアーリークロスはシティの選手に当たってしまったが、ボールは軌道を変えてちょうどゴール前に上がり、これをルーニーが直接オーバーヘッドで叩き込んだのだ。
このゴールは30万以上の投票のなかでベルカンプ、アンリ、ベッカム、カントナといった往年のスター選手が記録したスーパーゴールを抑え、堂々1位に輝いたのである。
この時ルーニーは、
「僕はプレミアリーグを観て育ったから、ベストゴールに選ばれたことはとても光栄だね。
候補に挙がっているのはどれも素晴らしいものばかりで、子供の頃にテレビで観たシアラーやディ・カニオ、イエボア、ベッカムのゴールもあった。そんな彼らのゴールと争って選出されたことは大きな名誉だし、誇りに思う。
僕に投票してくれたファンに心から感謝してるよ」
と語っていた。
もちろん相手が宿敵シティだったこともあるだろうが、単体で見ても史上最高の1つに数えられるだけの素晴らしいゴールであり、人々の記憶に残り続けるものであった。
しかし、そんなルーニーのゴールに匹敵、いや、もしかしたらそれ以上に高難度で美しいのではないかというゴールがこのほど生まれた。