ハーリダ・ポパル
「コミュニティも私達を受け入れてくれませんでした。アフガニスタンでは、サッカーは男のものだと考えられていました。
女性は常に家にいるべき。機械のようになり、洗い物をし、男性に使われるものだと。それがアフガニスタンの文化です。
サッカーをしていた女性は、イスラム教に反対していると批判され、『売春婦』と呼ばれました。
もちろん、コーランにサッカーをしてはいけないということは書いてありません。宗教はスポーツとは別のものです。
サッカーをすることは、女性の健康に関しても良い効果をもたらしますし、宗教とも対立しません。
タリバーンによって女性の処刑が行われたカブールのスタジアムで、私はプレーしました。その時のことは覚えています。革命のような大きな変化でした。
あのペナルティエリアでは、かつて女性が銃で撃たれました。そして、あの時私はそこでボールを蹴っていました。
感情的になりましたが、力も感じました。何かを変える力を。殺された彼女たちのために戦いました。無実の女性が撃たれた、その時代に戻る必要はありません」
(2011年、あなたはアフガニスタンを脱出し、インドへ渡った。今はデンマークで暮らしながら、アフガニスタンのサッカーと連携している。Hummelと提携し、スポーツ用のヒジャブをデザインした)
「ヒジャブを着用することで、彼女たちがプレーするための扉が開きます。これを使えば、楽になることは分かっています。大きなスカーフよりも遥かに快適ですよ。
自分がどこにいるのかは関係ありません。引き続きプログラムに参加し、国を遠くから支えていきたいのです。
これは私を生かしてくれているものであり、幸せにしてくれるものでもあります。そして、国に貢献したいという心を高めてくれます。なぜなら、私はアフガニスタンを愛していますから」
難民となった元アフガン女子主将、「文化」との果てなき戦い
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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