大久保はフリーでペナルティエリア内に入っており、どのような体勢でもボールに合わせることができたはずだ。
しかし東からのボールがやや低いのを瞬間的に判断すると、なんとゴールを背にする形でGK前に入り、後頭部にボールをかすらせるようなアイディアを選択。ボールはわずかにコースが変わり、GK六反勇治はこれに反応することができなかった。
このようなヘディングのフォームは、サッカーの教科書には載っていない。
しかし解説の川勝良一氏が触れているように、大久保は体を逆に捻るような体勢でボールをゴールへと流し込んでしまった。
南米のストライカーが見せるような、セオリーを逸しつつも確実にゴールへと繋げる得点感覚のようなものを垣間見た瞬間だった。このシュートを瞬間的に選び、結果的にゴールを決めてしまうあたりが本当に凄い。
先制ゴールも流石の落ち着きだった大久保。
新チームでの初ゴールまで1ヵ月近くかかったがこれでJ1でのゴール数を「6」とし、得点ランキングでも3位タイに浮上している。