ゼムノビッチの采配、シンプル&いやらしいぜ

アミティエ京都のサポーターさんたちと、別れと市原での再会の約束を交わし、筆者はまるおかスポーツランドへと向かうことに。

ここで行われるのが、サウルコス福井に劇的な逆転勝利を決めたVONDS市原と、地決への出場権を持っていないアルテリーヴォ和歌山の注目カード。

ここで勝つしかない和歌山は、昨日の選手の言葉通り「ここからヒーローが出る」ことが必要だ。

そして、降りしきる冷たい雨の中で行われた試合は、あまりにも熱い内容となった。

福井戦の後半で機能したレナチーニョ選手のトップ起用を継続してきたVONDS市原。

その狙いはシンプルだ。フラフラとポジションを取るレナチーニョ選手にボールを収めれば、周りが一気に攻撃をスタート。決定的なパスが出て来る。

それを警戒してレナチーニョ選手の周りに集まると、今度はそれを囮として、サイドを使って広い攻め。

福井戦でレナチーニョを決め手として使い、それが警戒されることを見越したものだろう。選手が持つクオリティを生かしたシステムだ。

ペースを掴んだVONDS市原は17分、レナチーニョ選手のパスから裏を取り、折り返しから峯勇斗選手がゴール!

さらに35分にはレナチーニョ選手のフリーキックから小石哲也選手がネットを揺らし、前半で2-0とリードした。

【次ページ】アルテリーヴォ劇場でもあった