『Il Sole 24 Ore』は1日、「インテルの経営はすでにセリエA参入を拒否されるレベルにある」と報じた。
2016年に中国の蘇寧グループに買い取られ、いち早くアジア資本の下での経営を始めたインテル。
しかし『Il Sole 24 Ore』の専門家ジャンニ・ドラゴーニの分析によれば、もはやセリエAに参加できるレベルにはなっていないという。
・連結純資産は2017年6月30日の段階で8341万ユーロ(およそ108.8億円)となっており、1年前より2900万ユーロ(およそ37.8億円)減少している
・純損失は2460万ユーロ(およそ32.1億円)となっており、2016年同時期の6310万ユーロ(およそ82.3億円)より改善している
・連結債務は6億3756万ユーロ(およそ831.6億円)で、昨年同時期よりも1億5000万ユーロ(およそ195.6億円)増加している
・株主への債務が2億2100万ユーロ(およそ288.3億円)、銀行債務が2億800万ユーロ(およそ271.3億円)、選手の保有権に関わる債務が1億1250万ユーロ(およそ146.7億円)
・1億4200万ユーロ(およそ185.2億円)の増資をしているものの、その殆どは債務と利息の支払いに使われている
つまり、株主が注入している資本は損失補填に不十分であり、その結果クラブは毎年大きな赤字を計上しているとのこと。
この状況は継続的にクラブを維持できることを保証できておらず、セリエAへの登録が不許可になるべきものだという。
ただし、蘇寧グループは2016年だけで19億ユーロ(およそ2478.2億円)の収益を得ている巨大コングロマリットであり、オーナーのチャン・チンドンの資産も50億ユーロ(およそ6521.5億円)を超えていると言われる。
なお、インテル側はそれに対して「これはクラブのイメージに害を及ぼすだけでなく、完全に誤解を招くものである」と反論している。