サッカーの最終的な目標は「勝つこと」

ポジショナルプレーをする相手に勝つためには、それを壊す手段さえあればよい。

テレビを破壊するためには、テレビの構造を学んで、あらゆる種類のドライバーやレンチを用意する必要はない。

力があるなら鈍器を用意すればよい。時間があるなら風雨に晒して劣化を待ってもいい。金があるなら素手でぶっ壊せるような怪力男を雇う手もある。軽トラがあるなら崖に持っていって落としなよ。

結局、ポジショナルプレー(でもゲーゲンプレスでもパスサッカーでも何でもいいが)をすることが勝利に直結するわけではない。その概念をどう使っていくかが勝利に「繋がるかもしれない」だけだ。

誰かのやり方を取り入れるだけなら、その時点で負けている。解析して、ぶち壊す手段を考えて「学び」になる。逆に一つの概念だけに囚われてしまえば、相手も対処は容易になる。日本代表程度の個人能力ならば、弱点を見つけるのは簡単だ。

海外に行くことは見識を広げられる機会であるはずが「あの国ではこうだからこうすべき」「欧州ではこうだからこうすべき」とむしろ視野が狭まってしまう人もいる…。

独自の何かを追求することがガラパゴスなのではない。相手を認識し、尊重し、そしてそれに勝つためにあらゆる手を尽くす…そうなれば、結局いくつかの点で独自の道を歩む必要は出てくるだろう。

むしろ、方法が最先端の国際的なものであったとしても、相手を考えずに使うのならそれこそガラパゴスだ。やりたいことをやっているだけでは精神的引きこもりだ。

ハリルホジッチが本大会に向けて何らかの手段を隠していたかどうかは本人以外わからない。誰もわからないのだから、それを推測して根拠にするのもおかしい。彼が残留していれば勝ったか。それとも負けたか。監督が替わった今、それはもう永遠のナゾである。結論は絶対に出ない。

重要なのは今後の日本サッカーをどう進めていくかということ。そのためにはまず冷静な議論と評価が必要だ。それを日本サッカー協会に求めるのであれば、我々ファンや記者も感情的になってはいけない。誰かを信奉してもいけない。想像も必要ない。

まずはワールドカップで勝ってから考えよう。この状況ではもはや、誰も結果オーライにはしないはずだからね。

あ。想像しちゃったな。想像って言っちゃったね。これじゃ自分自身を貶めるだけだと思うのだけど〜。

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