前田直輝
名古屋グランパスエイト
23歳
175cm/66kg
W杯によるJリーグの中断明け時には唯一の「一桁勝ち点」で最下位に瀕していた名古屋であったが、そこから圧巻の7連勝を飾り、一時は11位までランクアップ。その後、降格圏に再び沈むものの、最終節に見事に残留を決めた奇跡は多くのJリーグファンを驚かせた。
その奇跡の最大の原動力は、今季24得点をマークして加入初年度ながら得点王に輝いたジョーであることに異論の余地はないだろう。
しかし、その大物助っ人に匹敵する貢献度を見せた前田直輝の存在も触れなくてはならない。
今季途中に松本山雅FCから移籍してきた得点力豊かなアタッカーは、J2で苦戦していたことが嘘のようなパフォーマンスを披露し、加入後の10試合では6ゴール4アシストと文字通り大爆発。
最終節の湘南戦では2点ビハインドから追いつき残留を決める展開となったが、その同点劇のきっかけとなったのも、試合途中からの出場でチームに勢いをもたらした前田の働きであった。
風間八宏監督が志向する「場所ではなく人に仕掛ける」という独特な概念にもアジャストさせ予想を上回る飛躍を遂げたが、来季は今季以上に相手チームからマークされることが予想される。いわゆる「2年目のジンクス」を払拭できた時に初めて本物と呼べるだろう。