新型コロナウイルスの影響により、経済的に大きなダメージを受けているサッカー界。
それは主に人件費が高額になっているクラブを直撃しており、英国の2部リーグの他、ビッグネームを多く抱えるチームが苦しんでいる。
その中でも最も厳しいと言われているのがバルセロナだ。現在クラブは選手やスタッフも含めた従業員全員に給与の削減を通告しており、5日がその合意期限となっている。
もし従業員側が合意しなかった場合は強制的に給与が削減され、従業員側には裁判を起こす権利、さらにフリーで退団する権利も与えられる。
ただ、どうやらバルセロナはそれだけで済まないほどの状況になっているという。
ピッチ上でも先日はアラベスを相手に1-1で引き分けるなど難しい状況に陥っているが、経済的にはもっと危ないよう。
『Deportes Cuatro』によれば、現在バルセロナは1億9000万ユーロ(およそ232.1億円)もの人件費を削減しなければならない状況にあるとのこと。かといって破産の恐れはそれほど大きくはない、とも書かれているが…。
『Daily Mail』の報告によれば、バルセロナの昨季の収入は9億4000万ポンド(およそ1273.3億円)で、その61%を人件費が占めていたという。
ただその収入自体が7億4600万ポンド(およそ1010.5億円)に減少したため、人件費が予算に占める割合が80%を超えてしまった。
そのために短期的な人件費を大幅に削減しなければならず、この問題を解決するために給与の支払い方法を変更することを選手に打診しているとか。
それは複数回の分割払い、あるいは引退後の保証などにスライドさせるという手段となるが、長期的にはクラブにとっての大きな負担にもなる。
なお、年5000万ユーロ(およそ61.1億円)を受け取っているリオネル・メッシに対しては引退後に大使としての長期契約を与えるという約束で給与削減を要求するとのことだが…。果たしてどうなるだろうか。