名波 浩

ジュビロ黄金期の中心的な存在であり、小野伸二、中田英寿らが台頭したこの時期の日本代表において、誉れ高き「10番」を背負ったのが名波浩だ。

静岡がサッカー王国としてその名を轟かせたまさにその時期に生まれ育った天才MFには、卓越した技術力とビジョン、そして強烈な自負があった。

特にその左足への拘りは尋常ではなく、どんな難しい態勢でも左足で高精度のパスを繰り出すその姿は「天才レフティ」と呼ぶのに相応しいものであった。

フィジカルに難があり、ベネツィアではあまり活躍できなかったものの、その左足は間違いなく世界レベルであったといえよう。