7月から8月にかけて行われるFIFA女子ワールドカップ。

EURO王者であるイングランド女子代表は大会に向けた新ユニフォームを発表した。

今年2月の試合を含めて、これまでホームユニフォームは全身白だったが、ショーツが青に変更された。

昨年のEURO時点で、イングランド女子代表選手たちは生理の心配から白ショーツの着用に対する懸念を表明。

イングランドサッカー協会(FA)は、大会中のカラー変更はできないとしつつ、選手たちからのフィードバックは今後のデザインで考慮されるとしていた。

『Guardian』では、「イングランド女子サッカーチームの強力な働きかけにより、FAは女子代表のショーツを白から青に変更することを決定した。この変更は女子選手たちが生理中に白を着ることに長年抱いていた不安を解消するもの」と伝えている。

当時、イングランド女子代表FWベス・ミードは「全身白のユニフォームを持つことはとても素晴らしいことだけど、月経の時期だと現実的でないこともある。私たちは、できる限り対処しているけれど、ショーツの問題についてはチームで話し合い、Nikeに意見を伝えた」と話していた。

代表選手のなかには、避妊用ピルを使用して月経がないようにして潜在的な問題を回避していた選手もいたというが、月経量が多い選手や、試合中に突然生理が始まる選手にとっては、大きな問題になっていたという。またそのような際にすぐに衛生的な保護を受けることができない場合があった。

すべての女性アスリートが経口避妊薬を使用して月経を止めたいわけではないほか、身体的に使用するのに適さないケースがあるというメッセージがようやく浸透したようだと同紙では伝えている。また、生理のタイミングが予測不可能であることも、ようやく認知されたとも。

伝統保守主義者からは今回の動きに反対があったそうで、白ショーツ廃止を強く訴えてきたFAの女子担当ディレクターにとっても勝利といえるとしている。そのうえで、「女子代表にとって何よりも重要なのは愛されていなかった白ショーツがなくなったこと。今回の廃止は大勝利」とも伝えている。