[J1昇格プレーオフ(PO)準決勝、ファジアーノ岡山(5位)3-0モンテディオ山形(4位)、1日、NDソフトスタジアム山形]
岡山が山形を3-0で一蹴してJ1昇格PO決勝へ駒を進めた。試合開始早々から激しいプレッシャーで山形を圧倒し続け、前半31分にDF本山遥が右足で先制弾を決めると、3分後にはMF木村太哉(たかや)が放ったシュートがMF岩渕弘人の右ヒザに当たって2得点目を奪取。後半39分には木村がダメ押し弾を決めて山形に下剋上を果たした。
彼が決めてすごくうれしかった
1-0の前半34分に左コーナーキックからの混戦の中、木村が左足一閃(いっせん)。パワーが乗ったシュートは岩渕の右ヒザに当たり、ゴールへと吸い込まれた。得点後歓喜の輪を作ったイレブンの中に、俺が決めたと言わんばかりに右ヒザを指差して笑いを取っていた。
「太哉のシュートをかわそうと思ってジャンプしたときに(右)ヒザに当たりました」と背番号19。
ただ本音としては今季ハードワークを重ねながら攻守を引っ張ってきた仲間に対するリスペクトは厚かった。後半39分に勝利を決定づける3得点目を木村が決めると、岩渕は自分のこと以上に喜んでいた。
「自分のゴールでしたけど、ほぼ太哉のゴールです。守備も含めてチームへの献身性を太哉が引っ張ってきたので、彼が決めてすごくうれしかったです」と仲間のゴールを祝福した。
それでもどん欲にゴール前へ迫り続けたからこそ、チームを勢い付ける2得点目を背番号19が泥臭く決めた。これまで激しいプレッシングや泥臭い飛び出しで数々のゴールを挙げてきた岡山の攻撃陣の頑張りは多くの勝利を引き寄せてきた。
岩渕と木村のハードワークから挙げたゴールは今季の岡山を象徴付けるシーンだった。