サッカーにおいて優れた知性は大きな武器になるものだ。アスリートとしての身体的な能力や、技術的なテクニックのレベルが上がっている現在においても、選手としての大きな差をつける部分は頭脳である。
それは巧みなポジショニングや読みで表現されることもあれば、ピッチ内でのずる賢さで出ることもあれば…今回は『Givemesport』から「サッカーの歴史上最も狡猾な選手たち」をご紹介する。
セルヒオ・ブスケツ
国籍:スペイン
所属した主なクラブ:バルセロナ、インテル・マイアミ
セルヒオ・ブスケツはバルセロナ時代、中盤をほぼ完璧に支配する能力で知られていた。後方からの長短のパス、リズムを作る動き、そしてチーム全体を俯瞰しているようなバランス感覚。
しかし、彼のプレースタイルを語る上で、パスや視野の広さに勝るとも劣らないほどに重要だったのが、「戦術的なファウル」だ。彼はチームを救うために汚れ役を務めることができた選手でもあった。
さらに、逆にファウルをもらうために大げさなリアクションを取るのも得意だった。相手に囲まれたときや試合を落ち着かせたい終盤では、わざと派手に倒れてレフェリーを騙し、ファウルを獲得することもしばしば。さらに、その後すぐに立ち上がってニヤリと笑ったり、冗談を言ったりした。それもブスケツらしい狡猾さが光るプレーだった。
セルヒオ・ラモス
国籍:スペイン
所属した主なクラブ:セビージャ、レアル・マドリーなど
セルヒオ・ラモスは、退場処分を受ける寸前のところで踏みとどまるのが非常に得意な選手であった。
相手の攻撃を止めるために必要最低限のファウルを巧妙に使い、試合終盤にはふざけた行動やダイビング、時間稼ぎ、さらには相手選手や監督、ファンを挑発するプレーをすることも厭わなかった。
最も悪名高いのは、2018年のチャンピオンズリーグ決勝でモハメド・サラーの腕を引っ張った場面だ。意図的とも思えるようなプレーでリヴァプールのエースを傷つけることになった。その結果、サラーはサイドラインからレアル・マドリーの優勝を見守ることになった。
とはいえ、さまざまな論争を呼ぶ評価があったとしても、ラモスのリーダーシップと試合を読む目、何があっても勝利を導く強さは間違いなく本物だった。