先日、日本の楽天株式会社とバルセロナのメイングローバルパートナー契約締結が発表された。

2021年まで年間6000万ユーロ(70億円)ともいわれるスポンサー料を支払う代わりに、バルサの胸にRakutenのロゴが入る見込みだ。

このニュースは世界的にも大きく伝えられたが、スペイン紙『as』英語版ではこんな記事が。

「バルセロナのスポンサーとなった楽天は鯨肉と象牙を日本で販売している」という海外の人間が目にしたなら、センセーショナルに映るであろう見出しだ。また、記事内では鯨や象のショッキングな画像も使われている。

記事内では、楽天について日本以外ではあまり知られていないとしつつ、2014年に販売しないとしたはずの鯨肉をウェブ上で販売することを許しているなどと伝えている。そして、過去に楽天を非難したことがあるEIA(イギリスの環境系NGO)は現在、バルサに対し楽天へプレッシャーをかけるよう求めているという。

また象牙の取り引きについても日本では禁じられていないが、EIAでは日本が世界最大のマーケットになっていると見ているそう。

『Mirror』によれば、EIAのスポークスマンは「象牙の取り引きのために象が虐殺されているにもかかわらず、楽天は取引を止めることを拒否した」などと述べたという。オンライン上での象牙販売によって需要が上昇し、違法な狩猟の要因になっているという見方をしているようだ。日本と並ぶ象牙の一大市場である中国は、国内での取引を禁止する措置を取ったそうで、日本にも同じような対応を求めているのかもしれない。

ただ、日本では鯨肉と象牙の販売は違法ではない。『as』でも、楽天の日本でのこれらの活動(彼らが実際に販売しているわけではないが)に違法性はないとも伝えてはいる。また、楽天側も動物や野生動物についての国内法や関連する国際法を順守するという立場を表明しているとのこと。

この辺りは日本と海外との認識の相違(特に鯨肉について)もあるのだろう。要はEIAの攻撃対象だった楽天がスポンサーになったことで、バルサにもその余波が来ているということだろうか。

なお、『as』はどちらかというとレアル・マドリー寄りとされているメディアである。

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