名古屋グランパス 0 - 0 天津泰霎セ
Nagoya Grampus, Tianjin Teda

名古屋はホームに天津泰霎セを迎えてのゲーム。2週間前はアウェイで大勝した相手だけに善戦できると思いきや、藤本、ケネディ、闘莉王を欠いたチームは全く機能せず。稚拙な試合内容で引き分けに終わり、相手にまんまと勝ち点1を与えてしまった。

天津は決して良いプレー内容ではなかった。引き気味に布陣を作ってカウンターを狙うことに集中していたが、特に激しくプレッシャーをかけてくるわけではなく、大きな選手にどんどん放り込んでくることもない。名古屋の地力を考えれば、明らかに苦戦するような相手ではなかった。

しかし、名古屋のパフォーマンスは天津のそれよりもずっと悪かった。

ボールは保持してパスは出しても、プレーエリアが変わった際のサポートが極めて遅く、選手間の距離が遠い。トライアングルが作れず、パス回しは遅れ、コースは消える。サイドチェンジをしても、相手の布陣が整う方がよほど速かった。かといって、一発で裏に飛び出すような動きもない。

そのため攻めにスピード感が生まれず、天津がある程度人数をかけていれば、玉田の強引なドリブルくらいしか打開策がなくなってしまっていた。

後半開始と共に巻を投入してターゲットを増やしたが、選手の動きの鈍さは変わらず。57分にはラッキーなことに巻が倒されてPKを獲得することに成功したが、玉田がシュートを外してしまい得点ならず。ファウルの判定の怪しさと、今日の名古屋の内容を考えれば、さもありなんというミスではあった。

終盤はダニエルがまるで中盤の選手のように上がりっぱなしとなり、投入された磯村が2回のチャンスを作ったものの、これも決めることが出来ず。試合を通して「負ける気もしないが勝てる気もしない」ような内容で、名古屋は勝ち点2を取り損なった形となった。

ブニョドコル 3 - 2 ガンバ大阪
ムルゾエフ
トゥラエフ
ソリエフ
15'
43'
84'
20'
90+3'

倉田
阿部

Bunyodkor, Gamba Osaka

松波監督の就任から間もなかった前節は、ホームでブニョドコルに大勝し、復活の兆しを見せたガンバ大阪。しかし2週間の時を経て敵地に乗り込むと、今度はガンバの守備が崩壊。最終的には1点差に詰め寄ったが、常に先手を取られ、勝てるという可能性を感じられない内容であった。

基本的にブニョドコルは守備力が高くはなく、プレスも強くはない。センターバックはボールウォッチャーになりやすく、攻撃に人数も掛かるため、中盤の守備には大きなリスクも背負っている。しかし守備が弱いのはガンバ大阪も同じ。いや、むしろそれ以上だった。

ブニョドコルはプレスが掛からずラインが下がる状況があることを考えて、運動量があるイブロヒモフをアンカーとして使い、最終ラインの前を常にカバーさせていた。

対してアンカーを置かないガンバは、中盤が攻撃の際に動き回ることもあってプレスが掛からず、ボールを奪えず、それによって最終ラインがズルズル下がると、その周辺のマークが破綻。ライン自体もゴール直前にまで下りなければならなくなっており、崩壊するのは自明の理だったともいえる。

15分に左サイドからカルペンコにフリーでクロスを許し、ムルゾエフのヘッドで先制点を許す。一旦は倉田のミドルシュートで追いついたが、前半終了間際にまたもケンジサリエフにノープレッシャーでクロスを上げられ、今野に競り勝ったトゥラエフに勝ち越しゴールを決められた。

後半はラフィーニャを投入して2トップに変更するも、さらに中盤の守備は破綻。最終的には無理矢理攻撃しなければいけない状況となり、ラインを上げた隙を突かれてソリエフに裏に飛び出され、84分に止めを刺された。試合終了間際に阿部が意地を見せて1点を返すも、時既に遅し、であった。

(筆:Qoly編集部 K)

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