2025-26年シーズンのNBAも佳境に差し迫り、プレイオフでは強豪による熾烈な戦いが繰り広げられている。東地区では、フィラデルフィア・セブンティシクサーズに4連勝し、勢いに乗るニューヨーク・ニックスと、4勝3敗でデトロイト・ピストンズを退けたクリーブランド・キャバリアーズによる決勝が行われ、5月20日(日本時間)よりNBA docomoで配信される。
その熱戦の20日第1戦にゲスト出演するのが、小学校3年生から高校卒業までバスケットボールをプレーし、NBAフリークとしても知られている俳優の渡邊圭祐さんだ。『仮面ライダージオウ』の仮面ライダーウォズ役などで知られる渡邊さんに、バスケットボールの魅力や東地区決勝の見どころを聞いた。

「スラムダンク」に「リアル」をきっかけに、ジノビリやパーカーに憧れた少年時代

――「バスケットボールの仕事をずっと心待ちにしていた」とお伺いしました。

渡邊:そうなんです!学生時代もバスケットボールを頑張っていて、NBAも見ていたので、「いつか(バスケットボールの仕事を)やらせていただきたい」と思っていたんです。ようやく実現できたうれしさと、重責を担う緊張感でいっぱいです。バスケットボールは、「熱量のあるコアなファンが多い競技だな」と感じますが、NBAが好きで、試合を見てくださっている方に楽しんでいただけるように、全力で頑張ろうと思っています。

――強い思いをお持ちの渡邊さんですが、まずはバスケットボールに出会ったきっかけをお聞かせください。

渡邊:小学生の頃、井上雄彦先生の漫画『スラムダンク』や『リアル』に、バスケットボール雑誌の描写があり、それをきっかけに雑誌を買うようになったことが最初の出会いです。動機は単純でしたが、その時にNBAでプレーしていたトニー・パーカー(スパーズなど)に影響を受けたり、日本で世界選手権(2006年)が行われた時に、宮城県でも試合があったり。アルゼンチン代表でプレーするマヌ・ジノビリ(スパーズ)の上手すぎるプレーに感銘を受け、彼に憧れるようになってから、一気にNBAの魅力にのめり込んでいきました。

画像: 「スラムダンク」に「リアル」をきっかけに、ジノビリやパーカーに憧れた少年時代

高校ではベンドラメ礼生選手との対戦経験も

――渡邊さんは、実際にバスケットボールのプレーもされていたんですよね?

渡邊:そうです。小学校3年生でバスケットボールをはじめ、中学校からはガードに転向し、高校までプレーしていました。小学生の頃には仙台89ers(当時bjリーグ)のミニバスケット大会に出場して、ゴールを決めて、MCの方に自分の名前を呼んでもらって感動したり、高校の時に出場した「能代カップ」では、ベンドラメ礼生選手(当時延岡学園高校、現在渋谷SR)と対戦し、「こんな上手で強靭なフィジカルの選手が同年代にいるんだ」と衝撃を受けて、やがて憧れを抱くようになりました。

画像: ベンドラメ礼生
ベンドラメ礼生

――現在のご活躍をどのようにご覧になられていますか?

渡邊:やっぱりうれしいですよ。「俺はベンドラメ礼生選手のことをずっと前から注目していたから……」という気持ちになれますし。

――「俺が発掘した」みたいな……?

渡邊:そうそう!(笑) 対戦したベンドラメ礼生選手は本当にすごかったのに、プロではうまくいく場面ばかりではなく、時に苦戦している姿とかを見ると、「プロの選手って本当にすごいんだな」としみじみ感じる瞬間はありますし、「僕はどんなに頑張ってもプロ選手にはなれなさそうだな」と痛感させられます。

ケイド・カニングハムの時代が来た!

――俳優としてご活躍されているなか、日頃はどのようにバスケットボールを楽しまれていますか?

渡邊:NBAの試合は、仕事の移動時間にスマートフォンで見ることが多いかな。試合中継やハイライト、あとは再放送………。昔の試合映像をワクワクしながら見ることもありますね。

――東地区決勝第1戦のゲストとして出演されますが、今年のプレイオフを振り返ってみていかがでしょうか?

渡邊:僕はとにかく顔がカッコいい、ケイド・カニングハム選手(ピストンズ)が大好きなんです。最近ようやくオールスターに選ばれて、「ようやく彼の時代が来たか!」と思っているんですけど……。とはいえ、カッコ良さではジェイレン・ブランソン選手(ニックス)も負けていないなとか、ジェイレン・ブラウン選手やジェイソン・テイタム選手(ボストン・セルティックス)のすごさを感じたりもしつつ……。

画像: ニックスのジェイレン・ブランソン(2026年5月10日、76ers戦)|写真:Jesse D. Garrabrant/NBAE via Getty Images

ニックスのジェイレン・ブランソン(2026年5月10日、76ers戦)|写真:Jesse D. Garrabrant/NBAE via Getty Images

すごくタフな試合になると思う

――今季印象に残っているチームは?

渡邊:やっぱり、再び勢いを取り戻しつつあるピストンズの戦いぶりですね。若さに溢れ、ハードワークを特徴とするチームカラーに注目してみています。

――東地区の決勝進出をかけて、デトロイト・ピストンズとクリーブランド・キャバリアーズが熾烈な争いを繰り広げています。渡邊さんの出演をきっかけにNBAを初めて見る方に、見どころを聞かせてください。

渡邊:おそらく日頃からNBAを見ている僕のファンは、ほとんどいないような気がするのですが(笑)。先ほど触れたジェイレン・ブランソン選手(ニックス)は、3ポイントシュートを決めた時の顔に手をかざすパフォーマンスやタフさ。そして点を決めきる能力に注目していただきたいです。対するキャバリアーズは、ヒゲの風貌が印象的で、どこにいても一目瞭然なベテラン、ジェームス・ハーデン選手の3ポイントシュートや、ズバ抜けたプレイメイクかな。第4クオーターに得点を重ねるドノバン・ミッチェル選手(キャバリアーズ)のプレーも目が離せませんね。

――東地区決勝の見どころは?

渡邊:すごくタフな試合にはなると思います。西地区を制したスパーズなどは互いに点を取り合う戦いを見せましたが、東地区は、泥臭いプレーをする選手たちが、とにかくタフなバスケットを見せてくれると思うので、見ていて驚かされる瞬間は多いような気がします。スマートに決めきるエースのプレーからは、すごさが伝わってくるので勝負どころで両チームのエースがボールを持った時には、特に注目してほしいなと思います。

「努力していない人はいない」と気付かされる

――ニックスが本拠地とするマディソン・スクエア・ガーデンは「聖地」と言われていますね。

渡邊:「聖地」って言われてますけど、僕はまだ行ったことがないから、何とも言えないんです(苦笑)。35歳までに「現地に足を運んで NBA を見る」ことを目標にしているので、一度は行ってみたいです。

――会場に足を運んだら、どんなふうに楽しみたい?

渡邊:NBAの見どころの一つが、「こんなに熱狂し、声を上げていいんだ!」と思えるくらいに、熱い思いを持っていて、それを表現するファンの姿だと思っています。アウェイのチームが、ホームチームの本拠地をジャックして盛り上げることも珍しくないので、彼らの姿やインタビューを受ける選手の言葉も含めて、楽しみたいですよね。

あとは現地メディアが放送しているインタビューで、みなさんが楽しそうにしている姿かな。見ている僕らも(NBAの)面白さや魅力やファンの皆さんの熱い想いが伝わってくると思う。その会場で気持ちが昂って、興奮を抑えられてない方たちの狂気じみた姿や、情熱を燃えたぎらせている姿は最高なので。ぜひこちらも注目してほしいです。

――NBAは選手たちが繰り広げる試合はもちろん、世界屈指のエンターテイメントが繰り広げられる場所でもありますが、俳優としてご活躍されている渡邊さんのキャリアに影響を及ぼしている要素は何かありますか?

渡邊:学生時代にバスケットボールをプレーしていた僕から見れば、NBAで活躍されているみなさんは「最強のフィジカルギフテッド」と言っても言い過ぎではありません。立派な身体で、ウイングスパンやフィジカルもあり、さらに足の速さや跳躍力も備えていて。「僕がないものを全部持っているな……」と羨ましさも感じる。

それなのに、色々なことに恵まれた彼らですら、努力してたどり着けない場所があったり、努力を続けてようやく NBAのチームに所属したのに、思うように試合に出られなかったり。選ばれた中でも鎬を削って、凄まじい努力を続けている。彼らはその姿を見せてはくれないけれど、「努力していない人はいないんだな」と気づかせてくれたことが、NBAを見て学んだことですかね。

俳優という職業も、撮影までには役づくりや作品によってアクション等の準備期間があり、その間に取材をしていただけているので、作品が完成していく過程を多少なりともみなさんが知っていますけど、本当ならば大っぴらに言うことではないのかもしれない。

NBAの選手たちは、わざわざ練習していることを伝えたりしませんが、そこを隠しつつも努力を惜しまない姿や、あえてそこを隠すような美学には学ばされることも多いですし、「彼らの姿をしっかり見習わないと……」と感じますね。

画像: 「努力していない人はいない」と気付かされる

いつかプレイオフで日本人対決を見てみたい

――今季も佳境を迎えましたが、日本人プレーヤーの戦いぶりをどうご覧になられていますか?

渡邊:八村塁選手(ロサンゼルス・レイカーズ)はとにかくすごすぎましたね。プレイオフでは3Pシュートの成功率が56.9%を叩き出しましたし、「半端ないな……」と。プレーの強度が上がったプレイオフで、「それを決めてくるか!」と驚かされましたし、同じ日本人として誇りらしかったです。大谷翔平さんや山本由伸さん(いずれもロサンゼルス・ドジャース)と遜色ないくらいだと思うので、もう少し注目されたら、NBAファンの僕としてはうれしいかな。

画像: Photo by Adam Pantozzi/NBAE via Getty Images
Photo by Adam Pantozzi/NBAE via Getty Images

河村勇輝選手もNBAの舞台に再び戻って欲しいですし、プレイオフで日本人対決とかが実現したら、本当に激アツですよね。若き日に NBAに憧れた渡邊少年としては、夢の舞台で日本人同士の対決が見られることを本当に楽しみにしています。

河村選手は2WAY契約ですし、八村選手の去就も注目ですが、今後の活躍が楽しみな日本人選手が二人もいて、NBAを盛り上げてくれている今は、ファンとしてはやっぱり最高だなと思います。

――八村選手は、渡邊さんが生まれ育った宮城県にある明成高校の出身です。特別な思いを感じることはありますか?

渡邊:いやぁ……確かに八村選手は明成高校出身ですが同じレベルで語るのは、おこがましい感覚はあります。「同じ日本人として誇らしいな」という気持ちが一番強いです。

――NBA観戦が、渡邊さんの仕事に生かされている部分はありますか?

渡邊:失敗を全く引きずらないことです。もしミスをしても、「次に決めればいいだけでしょ」みたい感じで気持ちをすぐに切り替えて、シュートをガンガン打ち続けますし。だからきっと、ものすごく良いシューターになれると思います(笑)。

――最後になりますが、皆さんへのメッセージをお願いします。

渡邊:普段は家で静かに見ていることが多いので、スタジオで「言葉が出てくるのかな?」という不安もありますが、僕の出演をきっかけにNBAに興味を持ってくださる人を少しでも増やせたらうれしいです。NBA はダンクもたくさん見られますし、派手なプレーも多いので、それだけですごく楽しいとは思うんですが、「そこだけではない選手のスゴさを少しでも伝えられたらな」と思っています。

画像: いつかプレイオフで日本人対決を見てみたい

執筆:白鳥 純一

スタイリスト:岡本健太郎
ヘアメイク:木内真奈美

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