人気急上昇中のスイス発スポーツブランド「On」ついに銀座にオープンーーブランドが語る日本へのビジョン

2025-12-08

Jun.S @ qoly

FEATURE

2025年も残り１ヶ月を残すのみとなり、季節の深まりと共に、本格的なランニングのシーズンへ。34年ぶりの東京開催が大盛況に終わった「世界陸上」をはじめ、陸上競技がトレンドを担った今年9月、スイスのスポーツブランド「On」が東京・銀座に新たな旗艦店「On Flagship Store Tokyo Ginza」をオープンし、多くのスポーツファンの注目を集めています。この度、同社の代表を務めるトシミツ・ローリック氏が単独取材に応じ、日本におけるブランド展開や、銀座店に懸ける思いを語った。

画像: 店舗オープン時に記者会見に臨む　トシミツ・ローリック氏　主催者提供 — 店舗オープン時に記者会見に臨む　トシミツ・ローリック氏　主催者提供

ーー日本では2022年にオープンした原宿店に次ぐ、2店舗目の出店ですが、銀座エリアへの出店を決めた経緯について聞かせてください。

東京・原宿のキャットストリートに店舗をオープンし、おかげさまで多くの皆さんにお越しいただきました。たくさんのご要望にお応えし、多くのお客様に商品を手に取っていただけるような環境を整えるために、新規出店のタイミングを探っていたんですけど、なかなか条件の揃う物件が見つからず、時間を要してしまいました。今回、このような形で私たちの悲願を達成できて、本当に嬉しく思っております。

店舗を構えた銀座は、世界的な注目を集めるプレミアムブランドが店を構えるエリアです。ビジネスの観点でも重要な拠点となりますが、「私たちの思いをワールドワイドに発信し、価値を高めていけたら」という期待もあります。

――世界各国で店舗展開をされていると思いますが、日本のマーケットの特徴はあるのでしょうか？

ファッションの創造性が高く、お客様のニーズが良い意味で「細かい」ことかなと思います。プレミアムブランドを担う我々としては、お客様のご要望に応え、購入に至るまでの流れを的確に整えなければいけないので、大きなプレッシャーもありますが、「On」が日本の皆さんに認められるようなブランドに成長することは、今後のグローバル展開にも大きな意味を持つことになると思いますし、ランニングやファッションの市場においても、日本が世界的な流行の発信拠点になることも珍しくありません。日本のユーザーの皆さんと信頼関係を築くことで、私たちのブランドにとっても、さまざまな好影響を及ぼすのではないかと思っています。

画像1: 人気急上昇中のスイス発スポーツブランド「On」ついに銀座にオープンーーブランドが語る日本へのビジョン

――銀座店の地下１階には、ランナー向けのコミュニティスペース「ランクラブ」も設けられていますね。

日本の皆さんのニーズに的確に応え、「On」というブランドへの信頼を高めていただくことで、私たちにとっても、その後のビジネス展開にとっても多大な影響があると考えています。１店舗目の原宿店でもランニングのイベントを定期的に行ってきましたが、銀座店でもそのようなコミュニティに根差した活動を行うことで、「On」というブランドに慣れ親しんでいただければという思いです。

――近年はECサイトに力を入れるブランドも増えていますが、あえて店舗をオープンされる理由や、そのこだわりについて聞かせてください。

私たちは、対面でしかお伝えできないブランドの世界観があると思っています。見た目のデザインから手厚いカスタマーサービスに至るまで、お客様と直接顔を合わせながら、お伝えしていきたいという思いを抱いています。

「On」の認知を高めていくには、街中に店舗があることが本当に大切なのかなと。穏やかなスピードかもしれませんが、今後もふさわしい場所に、店舗を展開していけたらという思いです。