2025年も残り数日を残すのみとなりましたが、10月13日に幕を下ろした大阪・関西万博の大盛況は、今年を語る上で欠かせない出来事になりました。今も爆発的な売り上げを記録するミャクミャクグッズなどにその名残が見られますが、万博会場で多くの注目を集めたスポーツに関する展示を、改めて振り返っていきましょう。

豊かな自然と遊びの社会がテーマ

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バルカン半島に位置し、サッカーをはじめとするスポーツ強豪国としても知られるセルビア共和国は、西側エリアに特徴的なパビリオンをオープンし、会期終盤には長い行列ができました。

首都ベオグラードの中心部にある自然豊かな島に着想を得たという特徴的な建物は、「浮遊する森(Floating Forest)」をコンセプトに設計されており、街の革新性と豊かな自然や文化遺産が共存するという、セルビアのアイデンティティを象徴しているそうです。

画像1: 筆者撮影

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「Society of Play(遊びの社会)」をテーマにしたパビリオンは、同国の伝統や創造性、そして持続可能な社会を表した展示や、2027年に開催予定のベオグラード万博に向けたPRも行われていました。

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館内の壁には作られた通路にビー玉を入れる仕掛けが施されており、その行方を見守りながら、セルビアに関するさまざまな情報に触れられるように設計されています。

元名古屋グランパスの指揮官、ストイコヴィッチ氏の展示も

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セルビアパビリオン内には、かつてJ1リーグ・名古屋グランパスで活躍し、監督としてリーグ優勝に導いたドラガン・ストイコヴィッチ氏の展示も。

現役時代は「ピクシー」(妖精)の名で知られた同氏は、セルビア代表監督として2026年北中米W杯の出場を目指すも、欧州予選で敗れて本戦出場を逃し、2025年9月に辞意を表明しました。

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パビリオン内にあるドラガン・ストイコヴィッチ氏のイラスト。その下にあるボタンを押すと、ストイコビッチ氏のメッセージと音声が流れる仕組みになっています。

ストイコヴィッチ氏が明かした成功の哲学

ストイコヴィッチ氏は、セルビアパビリオン内で自身の成功哲学について以下のように語っていました。写真でその一部を、最後に全文をご紹介します。

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ストイコビッチのコメント(全文)

喜びではなく情熱であり、私はその中で自分の正しい道を見つけ、正しい選択をしたことに気づきました。自分の才能を発揮するためには、しかし、もう一つ重要なことに気づかなければなりません。チームスポーツに参加する時は、自分の個性をチームに捧げる必要があります。個人的な能力が集団に奉仕すべきだと理解している人は成功する可能性が、はるかに高くなります。

セルビアの著名人のコメントが続々と

画像: セルビアの著名人のコメントが続々と

パビリオン内には、 ロンドン五輪・テコンドー女子67キロ超級で金メダルを手にしたミリツァ・マンディッチ選手など、セルビアを代表する著名人のコメントも。

大阪・関西万博を振り返って

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連日大行列を作ったセルビアパビリオンのジェネラルマネージャーを務めたドゥーシッツァ・ヨーコヴィッチ(Dušica Joković)氏に、改めて大阪・関西万博の成果を振り返ってもらいました。

ーー2025年も間もなく終わりを迎えますが、改めて大阪・関西万博を振り返って、印象に残ったことを聞かせてください

万博で過ごした日々は、各国のアイデアや価値観を知ることができ、私たちにとっても刺激的な体験でした。そして「セルビアについて学び、国境を越えて繋がりたい」と願う多くの来場者がパビリオンを訪れる姿や、彼らのまっすぐな好奇心、そしてオープンマインドな姿勢は私たちの記憶深く刻まれています。

ーー「浮かぶ森」をコンセプトにしたパビリオンが来場者の注目を集めましたが、皆様の反応についてどう感じていますか?

大変感謝し、誇りに思います。「浮かぶ森」というコンセプトのパビリオンは、ドナウ川に浮かぶ小島からインスピレーションを得て、実現に至ったものです。セルビアの自然の美しさと革新的な精神の両方を反映しており、皆様からインスピレーションを得られたことを大変嬉しく思います。このような好意的な反応は、私たちが文化、デザイン、そして対話を通して、これからも架け橋を築き続けていくための原動力となっています。

――2027年には、セルビアのベオグラードで万博が開催されます。日本の皆さんへのメッセージをお願いします。

多くの日本の皆さんがセルビアで行われる万博にお越しいただけることを心より楽しみにしております。両国で開催される万博は、日本との友好を深めることにも繋がると思いますし、セルビアが世界と共有する創造性、文化、革新性について知っていただくまたとない機会になるでしょう。

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執筆:JUN.S

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