14日のガーナ戦に2-0で勝利した日本代表だが、試合中にショッキングなアクシデントがあった。
後半に田中碧がシュートをしようとした際、ブロックしようと足を出した相手MFアブ・フランシスの右足首を巻き込むような形になった。
その際、アブ・フランシスの右足首は完全に折れ曲がってしまいプレー続行不可能に…。

田中もショックを隠せない様子で後半23分に交代した後にはガーナベンチに向かい、オットー・アッド監督に言葉をかけていた。

ガーナサッカー協会公式サイトによれば、アッド監督は、試合後にこう話していたそう。
「とても深刻な怪我なので、少し心配している。サッカーではこういうことは起こりえるが、本当に深刻だったので、それほどではないことを願う。
(田中碧がガーナベンチに謝罪したことについて)
我々の(日本)滞在はとてもいいものだった。日本の皆さんはとても礼儀正しく、我々はいい時間を過ごせた。これは普通のことではない。
あの選手が(負傷した)選手だけでなく、コーチである私にも謝罪に来てくれたことに本当に感謝している。我々はそのような行動を当然だとは思っていない。
これはここ日本での非常にいい教育だと思う。選手が謝罪してくれるだけでも大きな意味があるし、私は彼に本当に感謝していると伝えた。こういうことが起こるのは、サッカーの悲しい一面でもある。
(ケガについて)時には激しいデュエルがあり、激しすぎたり、そして不運に見舞われることもある。しかし、これもサッカーの一部であり、選手が謝罪に来てくれたことに心から感謝している」
ガーナ紙『Joy 99.7 FM』も「アブ・フランシスが日本戦でおそろしい怪我」と伝えるほどだったが、アッド監督は田中が謝罪したことに感謝を述べていた。
また、ガーナサッカー協会の元広報部長イブラヒム・ダーラも「日本代表の田中碧は交代直後、ガーナ代表アッド監督のもとへ向かい、アブに重傷を負わせたことを謝罪した。激しいライバル関係の中でも、互いをリスペクトする姿勢は素晴らしい」とのメッセージをXに投稿していた。
負傷したアブ・フランシスは、この夏にフランス1部リーグのトゥールーズへ移籍した24歳のMF。昨シーズンまで所属していたベルギーのセルクル・ブルッヘでは日本代表FW上田綺世とも同僚だった。
トゥールーズは「(負傷)画像はおそろしいが、この試練を乗り越えられるようにクラブ全体でサポートする」とのメッセージを出している。
著者:井上大輔(編集部)
