UAE代表は、北米ワールドカップ5次予選(プレーオフ)2ndレグでイラク代表に1-2(2試合合計2-3)で敗れ、ワールドカップ出場を逃した。
そうした中、UAEメディア『Emarat Al Youm』は18日、「日本人主審の誤審がUAEのイラク戦敗退を招いた」との見出しをつけ、「日本人主審が試合を左右した」と、この試合を裁いた荒木友輔氏を強く非難した。
同メディアは元国際主審のヤクブ・アル・ハマディ氏の見解を紹介。
記事内で同氏は前半34分と同37分にイラク代表FWフセイン・アリの危険なタックルに言及した。
「明らかだったのは、イラクの何人かの選手から危険なタックルがあったことです。とりわけ前半34分と37分のフセイン・アリが見せた危険なプレーは本来なら退場に値するほどの無謀なタックルで、2枚のイエロー、もしくは一発レッドカードが出るべきでした。しかし、(荒木)主審はそれを見逃し、1枚の警告にとどめました」
同氏は続けて「この判定がUAE敗退に直接的な影響を与えました。もし彼(フセイン・アリ)が退場していたら、UAEは残り53分以上を数的有利で戦えていたわけで、試合展開は間違いなく大きく変わっていたでしょう」と、荒木主審の判定がUAEの敗戦の直接的な原因になった批判した。
一方で、アル・ハマディ氏は副審の判定精度を高く評価。UAE代表FWカイオ・ルーカスの得点を正しく認めた点について「非常にプロフェッショナルだった」と称賛した。
またイラクの決勝点につながった後半アディショナルタイムのPK判定に関しては「VARの確認を経た上で100パーセント正しい判定をした」と、UAE国内で物議を醸している荒木氏の判定を正当だと認めている。
UAEは積極的な帰化政策で1990年大会以来2度目のワールドカップ出場を目指していただけに悔しい敗退となった。現地ファンからも「レフェリングが結果を左右した」との声も強く、判定をめぐる議論は今後もしばらく続きそうだ。
筆者:江島耕太郎(編集部)
